控えめに仕事させて.9【番外編】 ページ9
自分が承諾した衣服にケチをつけるわけにはいかないが想像していた以上に脚を動かすと見える太腿が大胆だった。
二組ずつに分かれて交代交代で着替え表に出る制度にしたが、彼女はそれ以前にこの自分の姿を人に見られるのが嫌と感じたのだ。
自分の番となりステージに立つと「おぉー」と声を上げる人々。それに知り合いが見てるとなると羞恥心が芽生える。
『恥ずかしいんだけど…』
「いやいや、これからもっとヒートアップしてくでしょ?」
隣に立っていた美少女にも当然人の目が集まる。分かってはいたが視線が集まるとこれ程まで焦るのかと再認識する。
どこに目を向けていいのか悩んだAは幼馴染と目を合わせた。彼は親指を上にたて私が今着ている服と同じ色のグリーンアップルのチューインガムが膨らませる。何にグッジョブなのかは知らないが思わず笑みが溢れた。
「__次はナース服です!!この美女に注射を刺されたいという人はいますか!?」
男子テニス部の顧問が居なくなったからか渡辺はステージの取り巻きに話を聞きに走っていた。
しかし、服選びを直々にした生徒会長の少女は知っている。このナース服が膝上で動きにくくまた律儀にストッキングがあることを、
観客に目を向けず急いで更衣室に足を運ぶ。
チャイナ服を綺麗にたたみ脚が強調されているナース服へまた着替える。
確かに女性は胸の大きさが大切ではない。だがしかし美脚が一番ということでもない。大切なのはおおらかな心と強い精神だと思いこむ。
面倒くさいストッキングを片足ずつしていき、ナース服を首に通す。羞恥心のせいで思考で停止していたが、約束は守らなければいけない。決心は固く思い切って着た。
そうしてまたも舞台の上に登り歓声を浴びる。
『これ私必要です…?』
「それが必要なんですよ!!自分から名乗り出ない貴女はこういう形でしか出場しないので!!あ、もしかして構ってちゃんだったり??」
奇行種の実況者、渡辺はマイクをオンにしたまま返事をする。”構ってちゃん”というきょうびに周りは大歓声。本当に何なのかと熱くなった自分の顔を両手で覆い隠した。
ジロジロと見られる悪夢の時間は終了し、一旦審査員で30名から半分まで絞るそうだ。
そこで落ちてくれるのを願うが幼馴染や友人に言った「頑張る」を実現しなくてはと悩む。
だが今は他人より自分だ。ちゃっかり審査で落ちてくれるのを心から願った。
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山下後輩(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» 原哲也ですか!!高校生組でも出せそうですね!!でもちょっと笑ってしまいました。小説は厳しいですがキリがついたら番外編で出したいと思いますね! (2017年11月4日 20時) (レス) id: d71824c5f5 (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 原哲也(ハラテツ)の小説も書いて欲しいです (2017年11月4日 19時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
マオ(プロフ) - 有馬さん» ありがとうございます!家庭事情により更新がものすごく遅くなりますが頑張っていきたいと思います!! (2017年6月6日 0時) (レス) id: 9f003b2981 (このIDを非表示/違反報告)
有馬 - すっごい面白いです!!!更新がんばってくださいね^ - ^ (2017年5月20日 22時) (レス) id: a61dc9da8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:山下後輩(マオ) x他1人 | 作成日時:2017年4月5日 20時