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42、複雑(真咲視点) ページ43

「それは、本当なのか?
まさか、王様側の女官が…」

「はい…犯人が、認めました…」

「そんな…」

こんな事実、伝えたくなかった。

こんな事実、知りたくなかった。

まさか、咲を呪った相手が
健水くん側の人間だったなんて…

健水くんの周りにいる人たちなら
大丈夫だと思っていたのに…

複雑だ…



でも、健水くんが、そんなことするはずがない。

他に、首謀者がいるはず…

必ず、首謀者を見つけるんだ。

「王様!これは一体、どういうことですか!」

父が声を荒らげた。

「俺は、そんな命令してへん!」

「では、誰が、こんなことを企んだのですか!」

「そ、れは…真咲!橙摩!雅!
絶対に犯人に自白させて首謀者を見つけるんや!」

『承知いたしました!!!』

ここからは尋問を強化して
あの女官と関わりのある人たちも
順に尋問していかないと…

状況が状況だ。

早くしないと…

「王様!!!」

医務官が慌てた様子で来た。

今日は会議中に、いろいろと割り込んでくる日だな。

俺も割り込んだうちの一人なんだけど。

「今度は何事だ!」

左議政がイライラし始めた。

「花嬪様がっ、花嬪様がお倒れに!」

「花嬪様が!?」

「な、なんでなんですか!?」

思わず、橙摩と雅も発言した。

「わかりません。現在、医女が診察中です」

「ちょっ、真咲くん!!!」

雅に呼び止められたけど
すでに身体は動いていて、全力で走っていた。

すぐに、咲の元へ行かないと…!

43、か弱い(真咲視点)→←41、事実(花嬪視点)



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作者名:空井 奏音 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年1月2日 19時

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