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「転校生を紹介します。
星空 ほのかさんです」
1年A組の生徒は彼女のスタイルの良さ、
綺麗な長い黒髪に注目した。
「星空さんは、ドア横の一番後ろの席ね」
と、いつも以上に優しく言うA組担任の女の先生。
元々、うちの学校でマドンナ扱いの可愛らしい先生は
声も可愛くて、柔らかい。
その声が、いつにも増して柔らかいのは
何かあるからだ。
そう思ったのは、香月大弥だった。
転校してきた彼女は優しい先生の言うことに
うんともすんとも返事をしない。
頷く気配も無い。
ずっと俯いたままで、顔もよく見えない。
どうして、そんな態度なのか
大弥は気になったが、席が離れているせいで
彼女に話しかけられなかった。
代わりに彼女の前の席に座る、
大弥と幼馴染の結木さくらが彼女に声をかけている。
だが、やっぱり、彼女は頷くことすらなかった。
結局、彼女は誰に声をかけられても
まともに反応すること無く、二学期初日が終わった。
帰るスピードも誰よりも早く、声をかける隙を与えない。
「コミュ障か?」
大弥が、そう言うと
「違うと思う。私が声掛けたときビクッとしたり、
震えたりしてるのを必死に抑えてたから
コミュ障とは、ちょっと違う気がする」
と、さくらが答えた。
「とりあえず、いつものとこ行こうか」
「そうだね」
なんの部活にも所属していない二人は
いつもの部屋へ向かった。

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星空宇宙(プロフ) - すぐ帰るとことか同じ過ぎる (12月5日 21時) (レス) id: 4c7289b17b (このIDを非表示/違反報告)
星空宇宙(プロフ) - 今の私の現実と同じすぎて奏音ちゃんの表現力に鳥肌たったしめっちゃ跳び跳ねてる! (12月4日 19時) (レス) id: 4c7289b17b (このIDを非表示/違反報告)
星空宇宙(プロフ) - 奏音ちゃんありがと( *´艸) (12月4日 19時) (レス) id: 4c7289b17b (このIDを非表示/違反報告)
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