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「へー、転校生。
変な時期に来たね。
一年の二学期って」
そう言うのは2年B組の田部絵美。
喋りながらも
大弥の作ってきたクッキーを頬張っている。
「しかも、ものすごく先生が優しくしてるんですよ。
前々からも優しかった先生が異様に」
という大弥の言葉に続けたのは
「それは気になるなぁ。
1Aの先生ってうちの学校のマドンナですよね?」
2年B組の末吉咲子。
日本語と韓国語を話せるバイリンガル。
「その先生が異様に優しくなるってことは
きっと何かあるんだろうね。
転校してきた時期も気になるし」
そう言って考え込んだのは3年B組の瀬斗光黄。
この学校の貴公子でミステリーには目がない。
「2人は、その子と仲良くなりたいん?」
大弥とさくらにそう聞いたのは
3年A組の愛刃健水。
ダンスが上手く、関西弁で話す。
「私は席も近いし、せっかくなら仲良くなりたいです。
でも、あんなに震えてる彼女を見たら
なんて声をかけて良いのやら…」
さくらが頭を抱えた。
「先生に聞いても、きっと話してはくれないだろうし…」
咲子も同じように考え込んでしまった。
「…じゃあ、ここに連れてきたら、ええんちゃう?」
と、それまでの空気を壊したのは健水だった。
「来ますかね?」
と絵美が聞くと
「まぁ、一応、部活動に参加することが
推奨されてる学校だし、それを口実にしたら
大丈夫なんじゃない?」
光黄が、そう答えた。それに対して
「これ、部活動なんですか?」
と大弥が聞いたが、全員が笑って誤魔化したのだった。
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星空宇宙(プロフ) - すぐ帰るとことか同じ過ぎる (2020年12月5日 21時) (レス) id: 4c7289b17b (このIDを非表示/違反報告)
星空宇宙(プロフ) - 今の私の現実と同じすぎて奏音ちゃんの表現力に鳥肌たったしめっちゃ跳び跳ねてる! (2020年12月4日 19時) (レス) id: 4c7289b17b (このIDを非表示/違反報告)
星空宇宙(プロフ) - 奏音ちゃんありがと( *´艸) (2020年12月4日 19時) (レス) id: 4c7289b17b (このIDを非表示/違反報告)
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