Ballad of the Phantom

43、爽太郎視点 ページ43

麗王女が倒れて
すぐにお医者さんに診てもらった。

王様｢どうなのだ、麗の容態は｣

医者｢はい、王様…麗王女様は
毒を盛られたようにございます…｣

！？

真咲｢ほ、本当に毒なのか？｣

医者｢はい…｣

そんな…

だとしたら、犯人は…

王様｢王妃か…｣

医者｢そ、そこまでは、わかりません。
直ちに解毒剤を処方いたしますので
その間に、どこで毒が混入したのか調べてください｣

王様｢皆、聞いたか。直ちに捜査を開始するのだ｣

『はい、王様』

近くにいた召使いや兵士たちが
捜査活動を始めた。

医者たちも薬の用意をするため
麗王女の部屋には俺たちだけ。

誰も口を開かない。

いつもなら麗王女が空気を変えてくれるのに
その彼女は深い眠りの中。

こんなことをした犯人は誰なんだろう…

そして、すぐに王妃様を疑う王様の心には
王妃様を想う気持ちは少しも無いんだと
誰もが思っただろう。

麗王女が王妃様の気持ちに
寄り添おうとする理由が、よくわかる。

これじゃあ、あまりにも王妃様が不憫だ。


そんなことを考えている間も
健水くんは麗王女から離れない。

ずっと眠っている麗王女の手を握ってる。

もう少しで
愛し合う2人が結ばれようとしているのに
どうして、こうも試練があるのか。

麗王女も、健水くんも、
悪いことなんて何もしていないのに…

宙｢兄さん…｣

健水｢絶対、絶対、麗を救う…
自分がどうなろうとも、麗を…｣

大弥｢健水くん…｣









健水｢これは麗の計画の始まりや…｣

『え…？』

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