22、聖奈視点 ページ22
〜7年前その後〜
世間的には運転手の過失ってことで
事故は幕を閉じた。
綾部りおとして目を覚ました私は
一人で立ったり歩いたりできなくなって
外に出るときは車椅子、
家の中などは杖で生活することになった。
そして事故の衝撃で
記憶が曖昧になってるということにした。
両親も変わるし周りの環境も変わる。
当時のりおちゃんは小学5年生。
車椅子で学校に行くと、なかなか酷い状態だった。
聖奈「何、これ…」
机は落書きだらけ、お道具箱の中はぐちゃぐちゃ。
いくつか無くなっているものもある。
「あー、綾部さん来たんだー。
事故にあったんでしょー?可哀想だねー」
クスクス…と笑うクラスメイトたち。
りおちゃんが
生きる希望を持てなくなった理由は、これか…
どうにかして状況を改善させなければならない。
でも先生たちはイジメを認めようとしない。
りおちゃん自身は
このことを親にすら話していない。
クラスメイトたちも
味方になってくれそうな人はいない。
味方なんてしたら
どうなるかわからないのだから仕方ない。
私は今のクラスメイトたちより
7年は多く人生を生きてるんだ。
その分、知恵で勝とうじゃない。
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