検索窓
今日:3 hit、昨日:4 hit、合計:8,097 hit

33、怜視点 ページ33

実習が始まる前に、
紫織の様子を見に来た。

健水くんから、なんとなく様子を聞いていたから
1人で、しかも裸足で
病院の廊下を歩いてる姿を見たときは
何をするのかと思ったけど、
本人に聞けば、空を見に行きたいと。

怜「一緒に行っても良い?」

って聞くと、コクンと頷いてくれた。

紫織は屋上に着くと、屋上の真ん中に座って、
いつも付けていたペンダントを外した。

ペンダントを開けると
中には紫織とヴィオレッタさんの写真があった。

紫織「私が鴻池家の本当の血筋でないことは
知っていましたが、知らないフリをしていました…」

紫織はヴィオレッタさんの子で
旦那さんを早くに亡くしたせいで
生活が苦しい上に、紫織が病弱なため
ヴィオレッタさんが育てるのは難しかった。

そのとき、助けてくれたのが鴻池家。

ヴィオレッタさんの親友が嫁いだ鴻池家が
養子として迎えてくれる上に、ヴィオレッタさんが
紫織のそばにいることを許してくれた。

ヴィオレッタさんがいるからと、当主の息子夫婦は
なるべく紫織との時間をすごさないようにしていた。

成長するにつれ、
紫織とヴィオレッタは、どんどん似ていった。

いろいろ条件が重なり、
他の召使いたちが変な噂を立てるようになった。

その噂をした召使いたちは息子夫婦によって即解雇。

そのせいで召使いが続かない現象が生まれた。

紫織はそれを自分のせいということにしていた。

そうすることで、事実を隠し続けていた。

ヴィオレッタが本当の母親だと知ったのは
もっと、もっと、紫織が幼い頃に
ヴィオレッタさんたちの会話を聞いたとき。

それでも黙っていたのは
ヴィオレッタさんと離れたくなかったから。

どんな形であっても、
ヴィオレッタさんと一緒に生きたかったから。

34、健水視点→←32、健水視点



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (3 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
6人がお気に入り
設定タグ:風男塾 , 愛刃健水
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:空井 奏音 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年6月20日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。