君に触れたい (ページ18)

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18、健水視点ページ18

健水｢しょっちゅう、あんな風になるん？｣

怜｢そんなに多くはないけど…そうだなぁ…
月1ぐらいかな？あそこまでにならないと
紫織も薬飲もうとしないし｣

健水｢何か理由でもあるん？｣

怜｢んー…生きる希望が
ヴィオレッタさんしかいないってこと、かな…｣

ヴィオレッタさんからの手紙があるから
最低限、生きようとしてるけど、
それもいつまで続くか…

って怜が困った声で小さく呟いた。

いつまでも手紙が書けるとも思われへんし
ヴィオレッタさんには、ヴィオレッタさんの
生活もあるわけやし…

怜｢健水くん、違和感に気づきませんでしたか？｣

健水｢違和感？｣

怜｢あの白黒の家族写真。
紫織とヴィオレッタさん異様に似てる気がして｣

健水｢確かに…｣

紫織のお父さん、お母さんとよりも
紫織とヴィオレッタさんの方が似てた。

あの違和感を感じたのは俺だけちゃうんや…

怜｢私、何か真実が隠れてる気がするんですよね…｣

健水｢隠れてるって？｣

怜｢紫織とヴィオレッタさんが
本当の親子なんじゃないかと…｣

健水｢でも、もし、そうやったとしても
鴻池の当主が紫織を引き取った理由は？
本当の孫じゃないなら、ここまでせーへんやろ｣

怜｢そこが引っかかってるんですよ。
わざわざ他人が読めないような手紙を書くのも
寝るときですら、絶対に離さないペンダントも｣

確かに、いつもネックレスしてるのは知ってる。

それがペンダントなんか。

でも寝るときまで付けてる理由は？

見られたら困るものなんか…？