161話:地雷 ページ11
(なんだか分からないけど、地雷を踏んでしまった)
太宰さんはその場でボロ泣きして決まった。
驚いて呆気に取られてる私は数秒言葉を失った。
【全て君のせい】
(私が太宰さんのなにかに踏んだんだ)
太宰さんが勢い任せに言った言葉はきっと本心だ。
心を察するのは苦手。
だから本心が知れてどこか、嬉しいような悲しいような複雑だ。
(私がそばに居たら太宰さんの心は不安定になんだ)
『分かりました』
「…」
『じゃぁ、太宰さんがこんなにも不安定になるのならもう関わりません』
そう言って立ち上がった。
バスタオルを落として、洗濯機に入れてから玄関でグチャグチャに濡れた靴を履いた。
「…」
『きっと私の言葉は冷たすぎたんですよね。
ごめんなさい。
でも、私はあなたをよく知らないからこんなことしか言えない。
これからなるべく関わらないようにするから。
…じゃぁ、さよなら』
私はそう言ってドアから出た。
そして何も言わずに台風の中、雨風に当たりながら家に向かった
___
__
_
(やっぱり、無理だったんだ)
雨風に当たりながらそう思った。
自然と涙が溢れてきた。
_私にお友達なんてやっぱりできない。
【私の友達になってくれないかい?】
〖…〗
唯一の友達だった亜里沙を失って、次に太宰さんがそう言ってきた。
亜里沙のように裏切られると思って怖かった。
でも、太宰さんの強く願う目は嘘じゃなかったし、彼はなったことが無い男性だったから友達になれた。
(結局、無駄だったけどね)
悲しくて涙が止まらない。
友達は出来れば失いたくない。
でも、あんな真剣に言われたら、失うしかないじゃん…
『っ、うっ…悲しいや…』
そう思うと足が止まった。
泣いる状態で帰れない。。
75人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シグマざん(プロフ) - シアさん» コメントありがとうございます。了解しました (1月11日 0時) (レス) id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
シア - 江戸川乱歩オチも作っていただけませんか? (1月9日 7時) (レス) id: 5afea0a2a0 (このIDを非表示/違反報告)
シグマざん(プロフ) - 冬華さん» ありがとうございます!!ひとつの事に集中するのは苦手で更新は遅くなってしまいますがとても嬉しいです! (9月18日 16時) (レス) id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
冬華(プロフ) - 恋愛系の久しぶりに読むんですけど、話の展開に無理矢理感がなくて気持ちよく読めました!沢山の作品を同時に作ったり、アイデアを出せるシグマさん、尊敬します! (9月18日 14時) (レス) @page13 id: 62d80712bb (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - raiさん» 少しずつですが頑張ります。ありがとうございます (8月15日 14時) (レス) id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//
作成日時:2022年9月27日 23時