【文スト】彼女はいつも哀れんでいる (ページ45)

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かのじょ４５ページ45

すると、彼はリュックサックに目をつけた。
何が入っているのか気になったのか、私を置いてあげようとしていたが威嚇した。

『シャァァ!! :((私の玩具！取るな！』
「あ、あ、怒ってる…ごめんね？」

彼はそう言って私の前に手を置いてから、頭を撫でてくれた。
私の怒りが収まると彼は私とカバンを持ってくれた。
そして数回、頭を撫でて「僕の家においで？」と言ってくれた。

(よし、来た)

彼は私を持って、彼の家まで運んでくれた。

＿＿＿
＿＿
＿

「ただいま！鏡花ちゃん！お願いがあるんだ！」
「おかえり、あつ…し」

『みゃぁん』

彼の家に着くと、中には女の子がいた。
静かな女の子みたいで”鏡花”と言う名前らしい。
拾ってくれたのか敦と言う男だった。

敦「この子…飼ってあげられないかな？」

鏡「野良猫？」
敦「捨てられてたみたいなんだ」

敦が私の頭を撫でてくれると、気持ちよくて思わず目を閉じて甘えた。
すると鏡花もしたいのか私の頭を撫でてくれた。

鏡「可愛い…」
敦「とりあえず1日だけでいいからっ！…どうかな？」

「…分かった。飼ってみよう」

鏡花はそう言って私を抱いてみた。
暴れずに静かにしていると「いい子」と言って撫でてくれた。

鏡「その荷物は？」
敦「えっと、その猫の遊び道具みたい」

『にゃー』

鏡「そう。なら眠る近くに置こう」

2人は中身を確認せず、端っこの方に置いてくれた。
私は鏡花から降りてリュックサックに毛並みを押し付けると、2人はホッとしたような顔をしていた。

(確認しないなんて…少し驚くけどなぁ)

鏡「静かな猫」
敦「そうだね！一応落ちていた猫だし、お風呂に入れようか」

ふと、そう話していて敦は私を抱き上げた。
目を丸くすると抱き抱えて持っていくみたい。

(静かにしておくか…)

『にゃ！？にゃ :((水っ！？きらい』
敦「にゃーにゃ :((お湯だよ、落ち着いて」

『……んにゃ…』

敦「お湯慣れしてる…。」