【文スト】彼女はいつも哀れんでいる (ページ36)

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かのじょ３６ページ36

『芥川。キミ、強くなった自信ある？』

ふと、私はそう言った。
…4.5年前は私が少しの間だけだが指導した。

その時より強くなっているかどうか。

芥「嗚呼、少なくとも…あの時修行をした時よりは自信はある」

そう言った声はキチンと強くなった声だった。
どこか安心した。
けど、やっぱりマフィアに居ると体が特に鍛え上げられるだけか。

頭の方は、性格の方は…なかなか上がらないみたいだな。

『…ま、成長したのは体だけのようじゃけど』
芥「なにｯ！？…僕に足りてない所はなんだ！」

『頭の回転だよ。バーカ。要するに考え方……知ってるでしょ？』

私はそう言うと、芥川はﾊｯ!として手に力を入れていた。

彼は私の考え方を気に入っているらしい。
昔の人の考え方を好むなんて、少しおかしなやつだ。
でも考えるのを変えるのは、過去の人の方が知っている。

…その事について思い出したらしい。

芥(…嗚呼、Aは…変わっていないな)

芥「…降参だ。信じよう。なぜ生き返った？」
『後で説明する。』

芥川は冷静にそう言った。
信じてくれて何より良かった。

まぁ、この記憶達は鴎外の薬で消すかもしれないけど…。

『…』

ま、いいや。
私は鴎外に『部屋戻ろ』と言った。

森「なら、異能について話すかい？」
『うん。』

そして、私達は移動した。
勿論抱っこされているので、私は足を使わない。

ふと、廊下を歩いていると紅葉が何やら話したそうにしていた。

『どうしたの？』

私が話を振ると、紅葉はｳｽﾞｳｽﾞし始めた。
そして、どこか鴎外を睨んでいた。

尾「私の腕も空いておるぞ？」

(…嗚呼、だっこのことか。)

別に女の子同士の紅葉の腕の中でも良かった。
それは本当だ。
でも、紅葉の腕の中に居続けると私は死ぬだろう。

『ごめん。窒息死する』
中「ち、窒息死…？」

太「中也分からないの〜？馬鹿だなぁ…。
要するに、姐さんの胸がデカくて息出来な＿＿い”だ”っ”！？」

ﾊﾟｼﾝ…

と鋭い音が鳴っていた。
音の出どころは太宰の頭。
彼は紅葉にスッパ叩かれていた。

(…こりゃ太宰が悪い)

私は見なかったことにして、前を向いた。

尾「お主には無いから可哀想じゃ。
太宰よ…次言うたらどうなる事かのぉ((黒笑」

太「イタタタ…容赦ないなぁ…。」