【文スト】彼女はいつも哀れんでいる (ページ27)

今日:23 hit、昨日:14 hit、合計:48,248 hit

かのじょ２７ページ27

『どう？信じてくれる？』

私がそう声をかけるも、中原は何も言わなかった。
ただこちらを見るだけ。

(…成長してなかった()

思わずため息が出て、いつもの目が出てしまう。
疲れたような哀れむ目を向けると、彼は目を少し見開けた。

中「！」
『信じる？信じない？私のこと、見えてますかー？』

そう言うと、遠くで2人はｸｽｯと笑って口を開けた。
勿論、私に聞こえる音量で…だ。

太「あ、怒った」
森「…猫のせいでイライラしてるんだね…((困」

(聞こえてるっちゅーの！)

思わず、ため息がでた。
…もっと隠そうとしてよ…

すると中原はボソッと声を呟いていた。

中「猫っ…っ＿！！」
『はぁ……やっぱり頭の回転が遅＿＿わぁ！？』

ギュュッ…と中原は抱きついてきた。
思わず倒れそうになるも、中原の手が背中に回っていて倒れれなかった。

…目を丸くすると「Aッ…」と名前を呼んでくれた。
また手が震えている。

(私を信じるのに震えるのか…)

何度も倒れてきた私にとっては”いつもの事”だけど、中原にとっては初めてなんだった…。
そう言えば、初めの頃の鴎外も震えていたなぁ…

『……大丈夫？』
中「だ、いじょうぶな、わけねェだろッ…嘘つきッがｯ」

(嘘つき…？)

訳わかんない。
私がいつ嘘をついたって言うのさ。
それについて聞きたい。

だが…中原は泣きそうになりながら私を抱きしめている。
聞けるわけが無い。
＿聞く資格も無いだろう。

(…ごめんね)

心の中でどこかそう思い、しばらく抱きつかせた。

＿＿＿
＿＿
＿

私は今、中原を土下座させている。
さすがに怒った。

『で？何か言うことは？』
中「……いや、俺は…」

『中原？』

殺気を含めて名前を呼ぶと、彼はヒュッと唾を飲み謝った。
…私の服に、ヨダレが着いたことにイラついている。

(心狭いな…今回ｯ…)
中(なんだコイツッ…怖ェ…)

太「あー、いつものだ」

太宰はAと中原の景色をみて、懐かしそうにしていた。。