かのじょ24 ページ24
『ね?だから私はそんな事したくないから、こうやって生きて死んだりしてるの』
私はそう言った。
太宰は少しだけ、不満そうに此方を見ていた。
そして何かを思いついたように顔をあげて、笑ってきた。
太「じゃぁ、私を生贄にしてよ」
『えっ?』
思わず、素っ頓狂な言葉が出てしまうと太宰は「うん。そうして」と話して来た。
何処か真剣な顔。
…私にとっては冗談にしか聞こえない。
(何を言ってるんだ太宰。
私は生贄が嫌いだ。今、そう言っただろ?)
『嫌。しかも、相手が太宰なんて尚更』
太「どうして?」
『鴎外の息子。そんな事したら、まず鴎外が怒る』
太「?」
(嗚呼、太宰は"まだ"親の愛情に気付いていないのか…)
なら、尚更ダメだな。
私は『役目が終わった人にだけ聞くの。YESかNoか』と言って、太宰から離れた。
そして探偵社の扉の方に向かった。
太「えっ?何処行くの?」
『マフィア。私は諭吉とも仲がいいけど…鴎外に会いに行かなきゃね』
太「わたしもっ!」
ソファでのんびりしていた太宰も付いてきて、2人でマフィアに向かった。
…その背後を江戸川が見ていた。
何処かスッキリした顔。
江「ふぅーん…不死の異能ねぇ……嘘つく理由はなんだろ?」
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私は4回ノックをして、扉を開けた。
現在、鴎外の扉の前。
静かな重い扉を開けた先には、鴎外が窓から見える横浜の景色を見ていた。
そして鴎外が此方を見ると目を見開けた。
『お久しぶり。鴎外』
森「っ…A君!」
鴎外は私を見ると、一目散に飛んできて抱きしめてくれた。
私は鴎外の頭を撫でて上げると、鴎外は嬉しそうにしていた。
森「あれ?太宰君もいたのかい?」
太「完璧に私、空気」
『居たよ。と言うか、鴎外挨拶』
私がそう言うと、鴎外は抱きしめるのをやめて目線を合わせてきた。
そして微笑んでくれた。。
森「……おかえり」
『ただいま』ニコッ
太「…」
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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時:2021年12月3日 0時