かのじょ21 ページ21
【すきっていって】
パソコンで、そう書いてあった。
太宰はニコニコ笑って、猫に向かって微笑んだ。
太「すき」
すると、その瞬間異能が発動した。
白い光が探偵社を包んだ。
その場にいる人は思わず、目を瞑った。
太「ん…ん?」
太宰が目を開けると、目の前には机に座っている女の子が居た。
透き通った白い髪に綺麗な青い目。
ピョコっと出た、猫耳に鋭い目。
そして何より、不機嫌そうな顔。
『バーか。電話が出来て、書類整理だって出来ても…人数不足だ。太宰』
目の前に居る女の子は喋った。
見たことある姿。
なんでか分からないけど、猫耳が付いてる。
太「え……A?」
『おはよう。死んだAです。ついでに太宰が触ると猫に戻るのでご用心』
Aはそう言った。
すると、太宰は何も言わず、固く抱きしめた。
猫に戻ってしまった。
『にゃぁァァ!!((怒』
太「……勝手に死んで…馬鹿っ…」
『……』
太宰はそう言った。
悲しそうに、後悔しているみたいに。
でも、出会えて嬉しそうにしていた。
太「もー、絶対離れないからっー」
『にゃにゃにゃにゃにゃ…』
福「太宰」
太「あ、社長。おかえりなさい」
太宰は腕に猫を抱えながら、福沢さんに声をかけた。
福「太宰の猫…なのか?」
ふと、福沢はそう言った。
私達は目を丸くして、お互いを見た。
猫はカチッ…と固まって、首を横に振っていた。
太「え?……そうですよ」ニコッ
『んにゃァァァ!!!(((怒』
太「え、うわぁ!?」
猫は太宰の手の中を嫌がり、離れた。
そして、異能力を発動して人間の姿に戻った。
『太宰は私"の"ペットだ。私"が"ペットじゃい!』
福「なっ!?」
太「あー、私がずっと持ってたかったのに…。」
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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時:2021年12月3日 0時