【文スト】彼女はいつも哀れんでいる (ページ18)

今日:16 hit、昨日:14 hit、合計:48,241 hit

かのじょ１８ページ18

森さんは、少し休憩することになった。
そして残りの４人で、確認しにいくことになった。

尾「お願いします」

真っ白い布が退かされ、顔が見えた。
長いまつ毛に、まだ柔らかい唇。

透き通った、白い髪。

太(嗚呼。ダメだ)

太「ぁぁっ…あうぁあ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"！！！」

何も考えれなかった。
私の願望は、ただ"私だけ"が消えればいいと思ってた。
なのに、私のせいで、他人が死ぬだなんて…思っても居なかった。

私が、譲ってしまったから…そのロープでっ…

尾「っ…Aっ…嘘だと、言ってくれっ。頼む…」

紅葉は後ろに下がって、遠くから目元を隠して居た。
大きな涙が止まらなくて、苦しい呻き声をあげていた。

芥「ぅっ…馬鹿め…何も言わないのは、違反って…っ」

芥川の声は震えていた。
言葉とは、裏腹にか弱い声だった。

中「あ"あ"あ"う"ぅ"ぅ"ぅ"……っ、ぅ…」

中也は傍に居て、手を握っていた。
潰さないように…ちゃんと触れるようにっ…

ーーー
ー

そして４人と交代で、森さんが入った。
森さんは４人の悲鳴を聞いて、最終覚悟を回していた。

森「…A君…早く、帰ってきてくれ…半年なんて、待てないよ」

森さんはAの頭に触れた。
そして優しく撫でた。

森「…もう、手放すのだって辛いんだよ」

ーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
ー

結果。
本物で辛い。

そして、暫くその５人が体調を崩し、マフィアの体制が一時期、崩れた。

それからその話題は禁止になった。
あまりにもショックが大きいから。

それぞれの胸の中でしまう。
そう言う無言の約束が出来た。

たった、１週間の出来事。

マフィアに住んでいる人は、心が弱い人。
ヒト…から外れてしまった人たちが来るところ。

だから、きっとそんなところに明るい人が来たら、崩壊する。

太(頭では、分かってるんだけどなぁ……)

それが、私の５年前の話。
とても詰まらない…話だろう。

太「おはよう、敦くん」
敦「太宰さん！おはようございます！…今日は珍しくちゃんと出社しましたね！」

太「今日は、ちゃんとしないと彼女に怒られてしまうのだよ」

敦「？」

ーーーーーーー

社「む、見ない猫だな…。」

『にゃぁーん…』