【文スト】彼女はいつも哀れんでいる (ページ1)

今日:7 hit、昨日:1 hit、合計:48,218 hit

かのじょ１ページ1

＿5年前＿

森「幹部になるよね！太宰君！」
太「……」

私は森さんにそんな期待をさせられていた。
好きで幹部になる訳じゃない。
此処に居るのだって、好きで居るわけじゃない

唯(ただ)、森さんに拾われて、恩を返すために此処に居る。と言っても過言ではない。

太「まぁ成るけど…(することないし)」
森「うんうん、その意気だよ。と言うわけで君の秘書を紹介するよ」

森さんはそう言った。

秘書…？
気が早すぎないか…？

すると、ドアが開き、人が入ってきた。

『ﾁｯ…認めないで欲しかったなぁ…』

そう言ってやってきたのは、私より背の小さい女の子だった。
小柄で、鋭い眼光。

太(この子も森さんに拾われた子か？)

女の子は、森さんの隣に立った。

年齢は…私より下だろうか？

森「うふふ、そんなこと言わないでよ。A君」
『…』
森「君は出来る子なんだから…ね？」

森さんはそう言って、女の子の頭に触れようと手を伸ばしていた。
すると、女の子はその手を避けて、拳銃を突き付けていた。

…素早く、正確に動いてる。

少しだけ驚いた。
そして珍しいその白い髪が揺れた。

『３人の中では、私が一番、殺傷能力がある。分かってるよな』
森「んん…まぁまぁ落ち着いて…」

太「…」

太(可愛い子だけど、この子とは合わなそう…)

私は静かにそう思った。
出来れば、順々に命令を聞いてくれるこの方が好きだ。

そんな出会い方をした私達だ。

『…鴎外、私は引き受けない…その意思が感じれない』
太「はぁ？(((怒」

彼女は王様気取りだった。
別に強そうに見えないし、女の子だし、腕力は無い。
私は異能を無効か出来るし、強いのだ。

太(女の子、一人に負けるほどじゃないと思うけどなぁ…)

『この人は、殺しの才能は無い。まだ中原の方がある』
太「！」
森「んー、それは困るのだよ。」

森さんは困るように眉を寄せていた。
…嘘じゃない。
本当に森さんは困ってる？

『…もう少しマシに育ててよ。こんな猫みたいな子は苦手…』
森「ついつい優しくしちゃって…それにね？」

『親がそんなので、太宰も可哀そう…』

太(…なに、勝手に現れて、好きな事言ってんのかなぁ…(((怒)