浮気の相談をされ、罪を被せてきます。【文スト】

４６話：恋愛は試合だァ！ ページ46

与「こりゃ、太宰が悩む事だよ…」
ナ「そうですわね…」

『？』


2人はそう喋って此方を見た。


ナ「お好きな殿方でも居るんですか？」
『いや、そうじゃなくて…彼氏を作って来いと…』
与「居ないのかい？」

『はい…しかし男には慣れてなくて…
でも大切な人からの願いで叶えてあげたいんですが…』


私はお花屋の御母さんと御父さんについて2人に話した。
2人は納得してくれた。


ナ「うーん…そうですわね…」


2人は少しだけ複雑そうに悩んでいた。
小さく「太宰さんの努力は無でしたわね」とか

なんか、【太宰】と言うキーワードが良く聞こえた。



与「好むタイプとはなんだい？」
『そうですね…気遣いが良い人なら良いです』



するとまた「うーん」と悩み、後ろでｺｿｺｿ話していた。
そして少しして、ﾆﾔﾆﾔして此方を見た。


(なんか、嫌な気が…？)


与「眼鏡を1日中外したら、変わると思うけどねぇ」
『だ、ダメです。これは、虫払いで…』
ナ「可愛いのなら勿体ないですわ！」

『あ、え、ちょ！？』


私は2人に捕まった。
そして眼鏡を外され、取られた。


『…なんですか』
「「…」」


与謝野さんは驚いていた。
ナオミさんは眼鏡を戸棚に片付けて、鍵をかけていた。



与「勿体ないねぇ…何時もそれで居ればモテると言うのに…」
『モテたくなないんです。モテると…顔だけしか見ない人が来るんです』

与「それを見極めるのが須田がする事では無いのかい？」
ナ「向こうに好意があれば見極めれば良いのですもの！」

『…見極め…』


確かに私は男と接する機会を自分から減らしていた。
顔しか見なくて、性格が悪い人達しか出会わなかったから。


(……そうか。騙されないように生きなきゃ行けないのか)


我ながらずっと甘えてて、眼鏡に縋りついていたのかも知れない。


『…よし、眼鏡無しで…やってみます！』
ナ「協力致しますわ！」
与「これは楽しくなりそうだねぇ…」


2人が協力してくれる事を約束に、私はメガネを預けた。
必要なら返してくれるという約束だ。


(……恋愛、突破しなきゃ…！)


与「上手く行きそうだねぇ」
ナ「楽しみですわ…うふふ」

『？？』

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