39話:有給休暇 ページ39
私は、御母さんに仕事終わり呼ばれた。
魔人はお茶を全て飲み終わってから、紙を置いて帰って行ったらしい。
(何時の間にか消えていくのか……流石魔人。)
そして、私は御母さんの元に向かった。
御母さんの近くには御父さんも居た。
何故いるのか、不思議に思っていると、御母さんがゆっくり口を開いた。
雰囲気が優しかったが、言葉が予想外で思わずフリーズしてしまった。
「1年間…給料は渡すから、有給休暇を取ってちょうだい」
『は__』
(どういう…こと?)
目を丸くすると、御父さんが話した。
「捨てた訳じゃない。が、身が入ってないだろ」
『…す、すみません…』
「いや、応援しているんだ」
『?』
2人は優しく笑っていた。
理解出来ない。
仕事はしなくていいからお金を渡すって…そんじゃないか。
…そこまで心が広い訳じゃない。
苦労の次に、結果が付く。
そのくらい私にも分かっている。
『理解が…出来ません』
「なら言い方を変えるわ。旦那と…暫くは一緒に居たいの」
『!』
(あっ…成程。御二方は確かバカップ_…いや結婚しているしそう言う事か。)
『邪魔…でしたか?』
「いや、須田が働いてくれた時からお店の人気は上がっている。」
「だけど私達の時間が減っちゃって…寂しかっただけなのよ」
「有給休暇だ。その次の年からは沢山働いてもらう」
『前借りで休む…という事ですか?』
「嗚呼」
それなら…休む理由も分からなくはない。
確かに私が来てから2人が一緒に居る所を見たことがない。
…私が、2人の時間を、奪っていた?
お世話になっているのに…迷惑を掛けているのは私か?
『す、すみません…時間を奪ってしまってて……』
私がそう言うと、2人は目を合わせて笑っていた。
…明るい笑顔にわけがわからない。
「うふふ、謝らなくていいのよ」
「そうだな…娘は、死んでしまったのに代わりを押し付けて悪かったなと思っている」
『いえ、私は娘さんの足元にも及びません』
「そうね…だから彼氏を作ってきて欲しいの。」
『??、?はぃ?』
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シグマざん(プロフ) - 朱鷺さん» こちらこそ、ありがとうございます (12月17日 16時) (レス) id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺 - かっ、神作をありがとうございます!!!!!!!!!!!!!!!!!!✨ (12月17日 16時) (レス) @page46 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - 颯貴さん» ありがとうございます!( * + ◇ +*)ガンバッタゾ(` ≡ △ ≡’)ワーイ (2021年1月24日 4時) (レス) id: 5678212689 (このIDを非表示/違反報告)
颯貴(プロフ) - やばいです毎回気持ち悪いぐらいニヤついて読んでますwwずっと応援シテマス(`≡△≡’)(なんかこの絵文字可愛くて気に入った) (2021年1月22日 23時) (レス) id: 877859fa3c (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - 颯貴さん» ありがとうございます。なら、私はジャンプをしながら更新しましす(!?)お楽しみ下さい。 (2021年1月10日 18時) (レス) id: 5678212689 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mao2929891/
作成日時:2020年12月15日 3時