13話:彼が手伝い ページ13
14時。
私がちょっと遅めの昼食を食べていると、彼が起き出した。
彼は寝ぼけた目で「あれ?」と声を出していた。
私は少しだけ近寄り、彼の視界の中に入った。
『もしもーし、大丈夫ですか?』
「…なんだぁ、黄泉の国じゃない……また邪魔されてしまった」
彼は口を尖らせた。
…人の善意をなんだと思っているっ。
そして私を見た。
「私は太宰治…良く邪魔してくれたね。君」
『はぁ、店の近くで死人を生み出したくはありませんので…須田です。』
私はひざ掛けを返してもらい、お弁当の所に戻り、食べ始めた。
すると、太宰さんは此方を見て、私の前の椅子に座った。
……なんだ。
太「須田ちゃん…下の名は?」
『いえ、須田ちゃんでいいです』
太「分かった。じゃぁ須田ちゃん。
……ねぇー、そのひざ掛けって自分で買った?」
ふと、太宰さんはそう言った。
不思議そうに見ていたのだ。
何か有るのだろうか?
『いえ、プレゼントで貰ったんですよ。』
太「見るからに高そーだけど」
『ほっっとそれです。お返しの方も考えて欲しいです』
すると太宰さんは大笑いしていた。
そして「おかっwえしってw」と爆笑されてしまった。
私は気にせず箸を進めた。
ヒィーヒィー言っている太宰さんを暫く見つめ、食べ終わった。
太「はぁ…w……あれ?意外と少食なの?」
『ええ、特に動いたりしてないので』
太「へぇー」
そして立ち上がって、畳んで仕事に向かった。
太宰さんは「助けてくれたお礼がしたい」と言って仕事を手伝ってくれた。
太宰さんは変人揃いの仕事に就いているのだが、面倒くさくて逃げて来たらしい。
太「最近、私がスカウトした子がね?同僚の女の子に告って、成功したらしい」
『抜かされて嫉妬ですか?』
太「いや、ピュアな子だから…ただ凄いなぁーって……
…私の方がカッコイイのに」
『嫉妬ですね。それ』
太「私の方が!イケメンなのに!」
『はいはい』
太宰さんは「あ"あ"あ"」と面白く悩んでいたので、思わず笑ってしまった。
『太宰さんも少し、可笑しな人ですね』
太「褒めてるかい?」
『…さぁ?』
14話:(本当に)初対面の人です→←12話:首吊りの誰かさん
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シグマざん(プロフ) - 朱鷺さん» こちらこそ、ありがとうございます (12月17日 16時) (レス) id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺 - かっ、神作をありがとうございます!!!!!!!!!!!!!!!!!!✨ (12月17日 16時) (レス) @page46 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - 颯貴さん» ありがとうございます!( * + ◇ +*)ガンバッタゾ(` ≡ △ ≡’)ワーイ (2021年1月24日 4時) (レス) id: 5678212689 (このIDを非表示/違反報告)
颯貴(プロフ) - やばいです毎回気持ち悪いぐらいニヤついて読んでますwwずっと応援シテマス(`≡△≡’)(なんかこの絵文字可愛くて気に入った) (2021年1月22日 23時) (レス) id: 877859fa3c (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - 颯貴さん» ありがとうございます。なら、私はジャンプをしながら更新しましす(!?)お楽しみ下さい。 (2021年1月10日 18時) (レス) id: 5678212689 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mao2929891/
作成日時:2020年12月15日 3時