一生懸命・一所懸命2 ページ4
「「が、間違っていますよね!!」」
2人はバッ!とそう言い、呼ばれてやってきた男に云った。
思わず気まずそうに苦笑いしていた。
「仲良いねぇ」
「「良くないです!」」
__呼ばれてやってきたのは太宰治であった。
中島敦から緊急の連絡を受け、ここにやってきたのだった。
更に事情を聞くと、しょうもない言い合いに思わず欠伸と笑いが止まらなかった。
「一所懸命と一生懸命ねぇ?」
「ど、どうですか、太宰さん。僕が合ってますよね?」
「太宰さん!人虎に耳なんか貸さなくていいんです!僕の…」
「言っちゃ悪いけど、2つとも同じ意味だよ」
バサッと切り捨てるように彼は口を開けた。
中島と芥川はポカンと呆気にとられる中、大きく溜息をつき、喰われたベンチを見つめていた。
「一所懸命は昔の言い方だ。
中世の武士が主君からたまわった領地を命がけで守るべき所領という意味で使われたんだ。
現在はそんな上下関係はないからね」
_一所懸命から一生懸命へと現代風に変わっているんだよ
さらっと太宰はそう告げると2人はお互い見つめあっていた。
昔か今か、だったと言うだけ。
すると芥川はクルッと背を向けて公園の外へ歩き出した。
「今日は太宰さんに免じて逃すとしよう。ただし次は無いからな。人虎」
「あ、嗚呼…」
喧嘩はここで止まり、中島は心からホッとしていた。
太宰さんの方を見るとニコニコ微笑んでおり「急に呼び出してすみません」と丁寧に謝っていた。
「いや、いいんだよ。それにしても災難だったね。敦くん」
「はい。たまたま出会ってしまって…」
__なんだか疲れました。
「うふふ、そろそろ昼休憩も終わってしまうからね。探偵社へ戻ろうか」
「はい!」
2人はその公園を後にした。
後々、ベンチの修理費はポートマフィアに請求書した。
(本当は初めに書かなければならない)注意→←一生懸命・一所懸命1 【新双黒】
7人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シグマざん(プロフ) - 黒瀬 優璃華さん» ゴリ押しw 無茶はお控え下さいね。でも、嬉しいです。ありがとうございます! (12月15日 9時) (レス) id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬 優璃華(プロフ) - 凄く教育にいい短編集なので、弟にゴリ押ししてきます!! (12月15日 6時) (レス) @page5 id: 6d3704f377 (このIDを非表示/違反報告)
シグマざん(プロフ) - 全く四字熟語を知らない私向けの短編集です (12月15日 0時) (レス) id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//
作成日時:2023年12月15日 0時