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『あーっ、よかった。とっても』


私は顔に手を当ててそう呟いた。
なんだか見てるこっちが恥ずかしくなった。

今回は、最後の最後に感動的なキスシーンがあった。
ヒロインが恋を認識して初めの動揺をしていた。


(あ”ーっ、好き)


膝をバタバタ叩き萌えている中、周りはそんな私を見ていた。
平凡的な様子に微笑んでいて、エリス様は口を開けた。


「Aはあの3人の中で誰が好きなのかしら?」
『…え?』

「ほら、3人居たじゃない!
年上の頭脳系か、同い年の元気系、そして年下の才能系よ!」


上手くそうまとめてくれた。
どこか期待する瞳で返答待ちをして私はうーん、と悩んだ。


(私なら…か)


『初めの年上の人かなぁ?』


自然とそう結論を述べた。
するとピクッ、とQ様の視線が大きく私に揺れた気がした。


「…なぜそう思うのかしら?」

『だって、頼りになるからかな?
年下は可愛く見えて、私がしっかりしなきゃ行けないから。
…私は根っこは本当に脆いから、頼りにさせて欲しいの』


私がそう言う言葉を発した。
まぁでもドラマだし、ヒロインは同級生のこと付き合いそうだな。

そう思っているとQ様の方の手が握られた。
目を向けると、彼は真剣な瞳で私を見ていた。


「僕、頼られる人になってみせるよ!」
『!?』

「ねっ!」


ふと、Q様はキラキラとした瞳でそう言った。
…ビ、ビックリした。

ついつい、私は微笑んで彼の頭を撫でた。


『うん。待ってるね』
「僕、Aのこと好きだから!なってみるよ!」

『分かった。無理のない、強い男の子になってね』


(かわいいなぁ)


彼の健気な姿を見て頬が緩んだ。
するとエリス様もぎゅっと腕を掴んできて「他も見ましょ!」と言ってきて、次はアニメを見た。


「Aのこと、もっと知りたいわ!」
『えーっ、なんか恥ずかしいな…』

「ふふん!洗いざらい全て見せるのよ!!」

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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//  
作成日時:2023年10月19日 16時

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