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(結果が出せなければ意味が無いのに)
それ自身、彼女も分かっているはずだ。
こんな彼女が裏社会で生きていけるとは、到底思えない。
_だが実際には心強い子供を味方にしてるのだ。
救われた者は生き生きとしていた。
2度折れたQも、Aのそばに行くと幸せそうに笑って、少しするときっと元に戻るだろう。
興味を持って近寄ってみるも2人のガードが硬い。
_私の美貌は通じない。
_才能もきっと意味が無い。
それなら、なになら私は彼女の気を寄せれるだろうか?
ぐちゃぐちゃ、と心が濁った気がした。
私には何も無い。
全て自信がある有能な人間なのに、中身は空っぽ。
(酸化する世界から、早く、早く解放されて、今の気持ちを_)
「おい、太宰」
「!」
ハッ!と顔を上げると隣には既に友人が座っていた。
グラスも用意してあり、少し待ったんだろう。
目線を向けると「大丈夫か?」と心配そうに口を開けていた。
「やぁ、織田作。いつからそこに?」
「5分ほど前だ」
織田作も早めに来たらしく、グラスを持ち、音を鳴らした。
彼の名前は織田作之助。
織田作の低い低音の声は私にはまだ出せない低音の声で耳が痛くない。
それに面白い考え方をするため、聞いてても飽きない。
「疲れてるのか?」
「え?」
「何度も声をかけた。相当考え込んでいたんだろう?」
織田作は不思議そうにそう問い詰めてきた。
彼は少し心配したようで眉間に皺を寄せしていた。
その様子に微笑み、エリスの新世話係のことを伝えた。
「今回は殺されなかったのか。珍しいな」
前回も前々回のことも伝えている。
だから、生かされている話を聞いて驚きながら、彼女にどこか興味を持っていたようだ。
「そうなのだよ。不思議なこともあるものだねーとね」
「その事について考えたのか?」
「嗚呼。彼女が不思議でたまらないのだよ」
__名前は須田A。。
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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//
作成日時:2023年10月19日 16時