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涙が止まり、お互いあやすあやされるように慰めあった。
でも、少しすると抱きつくのをやめて微笑んだ。


「僕ね、本当に幸せなんだよ」


ふと、ソファに座り直した途端、Q様はそう言った。
目を向けると彼は私を見つめては元気よく微笑んでくれた。
それと共に片手を優しく握られた。


「だって、ここまで僕の面倒を見てくれた人なんて居ないもん!」
『…これからきっと出てくるよ』

「ううん。来ないよ」


ふと、彼は冷たくそう言った。
思わず視線を向けると、彼はじーっと私を見ては優しく微笑んでいた。


『…』
「だって、僕の異能力は危険だから」

__危険なことは一番よくわかってる。

「でも、悪いことばかりじゃないんだなぁって思った!」


「僕が危険じゃなきゃ僕達きっと会えなかったもん」と発想の転換が働くのか、そう言ってくれた。
自然と頬が緩み頭を撫でると、まるで子犬のように嬉しそうにしてくれた。


『…そうだね。もしかしたら会えなかったかもね』
「だから僕は今は少し良かったって思ってる!」


僕は平和は大っ嫌い。
でも、キミが居るならそこに行くよ。


「僕が一番の騎士になるよ。危ないことは全部呪ってあげる」

_だから忘れないでね


「嫌いな奴は異能をかけるから、いつでも頼ってね」
『うんっ、とても心強いよ。ありがとう』


_絶対忘れないよ。


________________________


「……」


カラン、とその場で氷が解けガラスに当たった。
そんな音も気にせず彼はぼーっと何かを考え、意識が上の空になっていた。

彼_太宰治はいつもより1時間早く【Lupin】に来ていた。

考えるのは彼女のこと。


〖な、なにしてるんですか?〗


顔を引き攣り、どこか恐怖を感じている彼女の一言。
私がジサツをした途端、皆、こんな風に"理解できない"と言う顔が見える。

だが、彼女の隣にはあの気難しいエリスが手を繋いでいた。

その時、エリスは此方を見ていたがどこか興味ありげに彼女を見つめていた。。

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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//  
作成日時:2023年10月19日 16時

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