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『子供達の子守りをお願いしてもいいですか?』
私はそう言って3枚の紙とペンと鉛筆を渡した。
__3人でお絵描きをしてほしい。
それが頼みだった。
「君はしないのかい?」
『わ、私はその上手くなくて…あと家事を』
この1週間、実はエリス様と特訓した。
イラストがどうしても化け物のようになってしまい、いつもな才能なしが発動していた。
だが、どうしても上手くなれない。
(Q様にもこの絵を見られる訳には…)
「分かった。任せたまえ」
『あ、ありがとうございます!』
エリス様とQ様は椅子に座ってもらい、前に太宰様を設置した。
2人の表情は歪み、彼はニコニコ笑っていた。
(なんか、仲悪い?)
流石に気のせいだと思い込むことにした。
そして、子供達2人に言い聞かせるように言葉を続けた。
『太宰様の言うことをちゃんと聞いてくださいね』
「Aは居ないの?」
『洗濯とか掃除とかうろちょろしているから困ったら呼んでね』
「それじゃぁ、つまらないわ!」
『お願いエリス様』
「うっ…」
すぐに「仕方ないわね」とエリス様は折れてくれた。
(優しい子だな)
私は最後に2人の頭を撫でた。
撫でられることが大好きなのか、ほんのりと微笑んでくれた。
そして洗い物の後始末など、今まで出来なかった家事掃除に私はその場から離れた。
「「…」」
「さて、お絵描きという所だが……何か言いたいことでも?」
彼女が去って、太宰はそう言った。
すると2人の視線は睨みだし、呆れたため息を吐いていた。
「どうして、ダザイは受け取ったのよ!
いつもなら興味なくて断るくせにっ!」
「最悪…Aに見てもらえるかと思ってたのに…はぁ…」
本性が現れて、太宰は目を丸くしていた。
勿論、彼女の前では2人共猫を被っていたのは昔からの付き合いで知っている彼には丸見えだ。
_だが、ここまでコロッと変わると逆に面白い。。
「猫を被ってまでよく見られたいのかい?私には分からないね」
「知らなくていいわよ」
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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//
作成日時:2023年10月19日 16時