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『お昼ご飯出来ましたよー!』
私がそう叫ぶと、パッと2人の子が振り返った。
そして私の傍に寄って来た。
トコトコと走ってきてくれて、私に両手を差し出した。
それを見てから昼食の入ったお皿を1人1枚ずつ渡した。
「カルボナーラ?」
そう口を開けたのはQ様。
白と黒の髪にわかれた子供で、実はとっても危険な異能力者だ。
「ワタシは好きよ!」
隣でそう言ったのはエリス様。
金髪のお嬢様のような子供で、実は首領の大切な娘だと言われている。
『ふふふ、私の自信作なんだよ。さ、座ってね』
私はただの普通の才能なし。
現在、2人のお世話係になりました。
3人それぞれ椅子に座り、手を合わせた。
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昼食が終わると、私はお皿を洗った。
ピーンポーン
ふと、そんな音が鳴った。
目を向けると2人はドアの方に歩き始めていた。
「僕見てくるねー!」
「ワタシも!」
『あ、お願い…』
一応、私も何かあった時ように手を止めて濡れた手をタオルで拭いた。
すると扉が開く音がして声が聞こえた。
「やっぱりここか」
そんな男性の声が聞こえた。
「げっ、太宰さん」
「なんの用かしら?」
「Qがウロチョロしてもらうとその責任は私にのしかかるからね…彼女は?」
『あ、ここに!』
私が姿を見せると、子供達はそばによってきてくれた。
そして手を繋ぐと太宰様の視線は私に向いた。
「本当に飼い慣らすとはね」
そんなことを呟いていた。
思わず耳に聞こえ、信じられなかった。
(か、飼い慣らす?)
『子供達をなんだと思ってるんですか!?』
信じられない_とでも言う目をしていると、彼はため息を吐いていた。
自然と両手で2人を守った。
…太宰様は少し笑って口を開けた。
「今までは2人共誰の言うとも聞かない犬だったのだよ。
なのに、不思議で仕方ないよ。」
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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//
作成日時:2023年10月19日 16時