43 ページ43
__自分がしたことは自分に返ってくる。
だから、私は親を殺せない。
私が手を下すと、次はエリス様から下されるから。
「嗚呼、そういうことね」
すぐにエリス様は理解してくれた。
そして、怖がる私を抱きしめてくれた。
『死にたくないんです。不思議です。
少し前までは死んでしまいたいと思っていたのに、今は死にたくないんです』
彼女と会って私は心が救われた。
あの
そしていつの間にか、エリス様を支えることが私にとって生きる理由。
__生きたい理由が出来てしまったから、死ぬのが怖い。
特に目立った才能はないけれど、こんな私に着いてきてくれるエリスが可愛いんだ。
(エリス様から離れられない呪いと両親が殺せない呪い)
_両方、同時に喰らったようだ。
_____
___
_
朝7時頃に私達は部屋を出た。
隣は首領室な為、すぐに寝不足の森様と目が合った。
「おはよう。エリスちゃんAくん」
『森様、寝てないのですか?』
「忙しくてね」
森様は珈琲を片手に目の下には薄い隈が出来ていた。
…ぐっすり寝ている間に、彼は頑張っていたのだろう。
私はすぐに森様の手を取り『寝ましょう』と声をかけた。
『ずっと起きてても正確な判断は出来ません!』
「だが、まだ仕事が…」
『見せてください』
強気でそう言うと、森様は目を丸くしていた。
そして少しパソコンに触れては「いいよ」と言って見せれるだけの仕事を画面に表示してくれた。
_仕事なんて寝不足でしたってしんどいだけ。
それに判断も鈍り失敗も多くなる…まぁ森様は大丈夫だろうけれど。
ふと、画面を見ると私は言葉を失った。
『Q様の…処罰??』
155人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//
作成日時:2023年10月2日 7時