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よしよし…と手を動かし少し荒れたエリス様をなだめた。
2人の雰囲気的に本当に危険な異能力者なんだろう。
実際、Q様自身も動こうとしなかった。
_信頼されてもない、何も知らない私が何もできるはずないんだ。
(一人ぼっちの目は見たくない)
だから、いつかQ様も助けてあげたい。
隣に居てあげたいのに。
____
___
_
エレベーターにのって首領室に戻る時、太宰様はQの異能について話してくれた。
彼は精神系の異能力者で、傷つけた相手を呪う異能だと。
『そんな、精神系…』
「数年前に大量に死亡者がでている異能力だ」
「Qには悪いけど仕方ないんだ」と太宰様は冷静にそう言った。
あの子は見境なく人を殺した。
私は何も知らないけれど、語る太宰様の瞳は恨んでいるようだった。
「気軽に接してもいい人物ではないよ」
『……はい…』
「…」
私は服を強く握った。
_悔しい。
あんな小さな子を一人ぼっちで閉じ込めているのに、助けれない。
確かに人を殺せる異能力だ。
だからって、あんなところに…ひとりだなんて…。
〖出してっ!お父様!1人にしないで…〗
初めて屋根裏に閉じ込められた時、本当に心寂しかった。
私は最大限のことをしたのに、足りなかったから罰として反省させられた。
今となってはあそこが私の部屋になったけれど、あの恐怖はまだ脱ぐえてない。
(あの子が1人の感覚に慣れてしまったら…)
__もう誰も救えなくなる。
そんな気がした。
まだひとりが悲しいという感情があるうちに、キープしておかないと。
(いつか、本当に助けてくれる人が現れるから…)
_そう信じてるから。
そんな私を太宰は横目で見ていた。
エリスはずっとAの顔を窺っていて、気にかけていた。。
「君は少し優し過ぎるよ」
『申し訳ありません…』
「謝ることは無い。だが、危険を感じた方がいい。
優しさは強い武器だが、脆すぎて己は守れない」
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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//
作成日時:2023年10月2日 7時