検索窓
今日:6 hit、昨日:12 hit、合計:7,416 hit

52話:路地裏 ページ2

夜でも人は居た。
泥酔しているしている人や、歩いて帰宅している者。
クラブ帰りの若者。
色んな人が少なくても夜中の道を歩いていた。


(テキトーなホテルでいいか)


そう思い近くのホテルに向かった。

__
_


向かってる中、ふと視界の端に気になるものが出来た。
視線を向けるとそこには見慣れない服装の男性が居た。
白いマントと白の帽子を被り、なんだか季節外れの服装だった。
その男性はケータイを片手に路地裏を見ていた。


(道に迷ったのかな…?)


すると男性は路地裏に向けて歩き出した。

ん!?
夜の路地裏はまずいっ!


『ま、待ってください!』
「!?」


グイッと引っ張り、顔を見た。
紫色の冷たい瞳をしている目が見開かれていた。

それと同時に分かったのは少し違う顔つきだった。


(ま、まさかの外人!?)


どうしよう…英語は喋れない…。
純日本人なんだから英語はいらないと思ってたのに。


(ええい!どうにかなれ!)


『ストップ!ストップ!
あー、この先デンジャラス!!』


そう言って路地裏の方に立った。
両手を広げて"通さない"とするようにジェスチャーで表した。


「…」
『…っ』


彼はポカン…と呆気に取られていた。
でも少しすると腹を抱えて笑いだしてしまった。


「すみません、面白くて…ふふっ」
『あ、あ、日本語喋れたんですね』


驚きながらも、僕は思い出したように『路地裏は危ないので入らない出くださいね』と言った。
日本語が通じるのなら無理に英語にする必要は無い。


「分かりました。」


彼はそう言ってくれた。
ホッとすると共に少し口を開けた。


『道に迷ったのなら警察署が少し行った所にありますし、少しなら僕も案内できますが…?』

「いえ、大丈夫ですよ。ありがとうございます」

『こちらこそ。じゃあ、僕はこれ……で?…』


ふと、そう言った瞬間背中の方から血の香りがした。
思わず、路地裏を見るとそこから足音が聞こえた。


(誰かいる)

53話:背筋→←51話:出張



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (67 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
227人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/  
作成日時:2023年5月2日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。