絶対命令【文スト】 (ページ41)

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太宰様と説明したことは同じだ。
説明し終わると、森鴎外はなにか深く考えこんでいた。

「これはAくんが望んでしてる事なのかい？」

ふと、森鴎外はそう言った。
彼女は『はい？』と思わず聞き返すような返事をすると、彼は眉を寄せた。

「…契約主をわざわざ作ってしもべになるなんて本当にいいのかい？」
『いいですけど』

すぐそう返ってきた彼女の言葉に2人はポカン_と呆気に取られた。
彼女は太宰治を見ては、ほんの少しだけ雰囲気が柔らかくなった。

『そばに居てくださるのなら誰でもいいんです』

_1人は怖いから。
このわがままさえ通ればもう私は何もいらないや。

その言葉に太宰治は「誰でも…」と小さく呟いていたが、彼女は視線を森鴎外に戻し、口を開けた。

『私の契約は今はいいじゃないですか。
それより裏切った罰はなんでしょう？』

話を流すように彼女がそう言うと、森鴎外は机に膝をつき観察するように視線を返した。

「嗚呼、君はマフィアに忠誠をキチンと誓ってもらおうと思ったのだけれど、太宰君と契約したのなら心配ないようだね」

彼の目は彼女から太宰治に向いた。
その視線を受けて、悪そうな顔をして笑っていた。

「…ちょっと太宰君。あまり彼女で遊ばないようにね」
「うふふ、分かっているよ」

『……』

そう流れて彼女の罰は無くなった。
…元々、怪我をした4人は、殺すよりも彼女を生かした方がいいと満場一致で判断していた。

そのことはもう少し後で知ることになった。

『あの、そんなに軽くてよかったのですか？』
「えっ…重いのがいいのかい？」

『…はい。最大9回生き返るので誰かのサンドバッグには成れますよ。』

「「……」」
『？』