絶対命令【文スト】 (ページ26)

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隣の部屋に来た2人。
Aはエリスに『なにしますか？』と言葉を発していた。

「あなた何者よ！」

ふと、エリスは敵意を持ってそう言った。
Aは思わず目を丸くしていたが、首を傾げて『人です』と答えていた。

「そうじゃないわ！どうしてスパイなんてしてるのよ！」
『……』

「雰囲気を見て分かるわ！」

無感情で森鴎外が動くと共に無意識に殺気が微かに流れていた。
エリスは直ぐに感じとり、警戒していたのだ。
だが、Aは『そうですね』と興味無いように声を出した。

『…』
「……え、なにか反論はないの？」

『無いです。私の意思じゃないので』

Aはそう言って部屋の奥に行った。
そして、奥にあるクローゼットを開けた。
そこにはたくさんの綺麗な可愛い服があった。

あとからエリスが近づいてきた。

「自分の意思じゃないってどういう事よ。
ならどうしてスパイ活動を続けているの？」

『主様の命です』

「おかしいわ、貴方はコウヨウに買われたんでしょう？
主はコウヨウじゃないの？」

エリスはそう聞いた。
Aはクローゼットの中から適当に服を何着か取り出し、エリスの方を見た。

『尾崎様ではありません』
「……っ」

Aは洋服をエリスに倒した。

_____
___
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「！」

ふと、森鴎外は目を見開けた。
そして直ぐに隣の部屋のドアを開けた。

「エリスちゃん！」
『…』

視界には気絶したエリスとそれを見つめているAが居た。
ゆっくり振り返り、Aは殺気を漏らした。

『主様は絶対』
「ヰタ・セクスアリス」

すると背後にいるエリスが起き上がった。
手には大きな注射針を持っており、Aはサッと避けては森鴎外、本体の方に近づいた。

しっぽの浮力で家具や天井に足をつき、読めない動きで目前まで近寄った
その速さに森鴎外は不意を取られた。

「重力操作」

隠しナイフを切りつける直前、彼女の顔に本が当たった。
すぐに後ろに下がると、隣の部屋から中原中也がこちらを見ていた。

『……』

「裏切るのは分かってた。だが、外に漏らすつもりはねェ」