【文スト】才能なしの政略結婚 (ページ12)

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「大人たちの会話だけしても、子供たちが可愛そうですね」

ふと、お母様がそう言った。
ﾋﾟｸｯ_と嫌な気がしたと思えば、続けるように言葉を続けた。

「うちの娘はこんなにも可愛いのですわ。
ぜひ子供たちで会話をさせようと思いますがどうでしょう？」

お母様はお姉様を少し寄せてそう言った。
お姉様はくすぐったかったのか「えへへ」といつも通り笑い、私は視線を逸らした。

(この傷があるから…私は可愛くないって言うのね)

ふぅ_とため息をついた。
もう周知の事実だ。

すると、森鴎外は少し考えては言葉を続けた。

「それもそうだね。子供たちは隣の部屋に行ってもらおうか」

「えっ、それ本当に言ってるの？」
「嗚呼そうだよ。太宰くん」

太宰治は基本的に喋らなかったのに、子供だけ別けることに口を出てきた。
すると大きくため息をついて、じーっとお姉様を見てから私を見て視線を逸らした。

(そんなに私と居るのいやかぁ…)

少し凹む。
両親曰く、落とさなきゃならなきゃいけないけれど、もうやらかしたことが多すぎた。
だから、今から狙っても感がひどくて、どうでもいい。

「ところで、どっちと喋りたいのかい？」
「「須田凛音」」

2人の声が被ると、彼らはﾞやってしまったﾞとでも言うように私を少し申し訳なさそうに見つめた。
しんみり…と雰囲気が少し静かになった。

「A…」

隣でお姉様がどんな目で見たっていい。
私の心は1つ。

(私が選ばれなかった…よかった…)

最後の晩餐がこれでいいわけが無い。
要するに、ここから抜け出すことが出来るのだ。

＿逆に都合がいい。

私は顔を上げて普通に嬉しく笑った。

『お気になさらず！ぜひ可愛いお姉様とお話してください！』
「なんだか、すまないね…」

『謝らなくていいです！
私、すごくうれ＿いえ、一人の時間が作れるので。』

ふふふ_と目を細めて笑うと立ち上がり部屋を移動した。
私も立ち上がり、この部屋から抜け出した。