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近くに来ると、入口はたくさんの黒服でいっぱいだった。
そう言えばお昼のおじさんも言ってたな。
【近づいたら殺されちゃうよ】
ずっと交代で見張りを付けてるみたいだし、入るのも難しそうだ。
それに子供だから゙変装゙と言う手段が初めからない。
身長でバレてしまうのが大正解だ。
(ずっと正面突破する?)
エレベーターに乗ってしまえばきっと屋上にまで行けるのだろうけれど、きっと途中の階で邪魔が入って死体が増える。
それはあんまり良くない。
私は別に快楽殺人犯ではないから、死体が増えることは好ましくない。
_ただパパとママを殺したやつを殺すだけ。
階段かなぁ。
体力はあるけれど、幅が無いから時間がかかっちゃうかな。
でも、なにかあれば異能力だってある。
私は目をつぶって異能力を使った。
『異能力【千里眼】』
異能力を使った状態で、マフィアの最上階を見ると、今は窓の外を眺めている男性がいた。
この男性がマフィアの首領。
私の仇だ。
どこか優しく笑って街を見て、どこかつまらなそうにしている。
親の顔より見たこの人物。
絶対に仕留める。
たとえそれが相打ちであっても。
(………帽子の男性は自室かぁ。
……着物の女性は居ないみたい。
……金髪の女性も黒髪の男性も居ない)
前、首領室に居た人をちゃんと覚えてる。
そして今は1人しかいない。
言い換えれば他は居ない。
(運がいい…さっさと仕留めなきゃ)
本当は全員居ないのが理想。
でも、それはきっと無いだろうから、やるしかない。
どの階にだいたい何人いるか確認して、私は異能を解いた。
(正面から行っても大丈夫!)
私は『ごほっ、ごほ…』と咳き込みながらちょっとずつ歩いた。
視線は私の方を向き、『ここ、どこ?』と上目遣いで話しかけた。
するとマフィアの黒服も人間なのか、しゃがみ込んでくれて目線を合わせてくれた。
「こ、子供?」
「もう19時だぞ?」
「かわいいね、迷子かな?」
『道に迷っちゃって、ねこがっ…居なくて……』
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シグマざん(プロフ) - るなさん» ありがとうございます。マイペースにやらせて頂きます (12月8日 0時) (レス) @page12 id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
るな - 続き楽しみにしてます! (12月7日 23時) (レス) @page12 id: 4b22b5eac9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//
作成日時:2023年11月24日 10時