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『や、やだ!』


私は思わず突き飛ばした。
でも、相手は大きな大人で小さく反抗したようにしか思えなかったみたいだった。


『魔法は?他の魔法…綺麗なのみたい…』


私の声は少しづつ小さくなって行った。
…おじさんは休憩しに来たんだ…魔法を見せに来たんじゃない。

ふと、テンションの高さに本来の目的を忘れていた。
でも私を押し倒す必要あるのかな?

するとおじさんは、はぁ、はぁと鼻息を荒くして私の服に少し力強く触れてきた。


「ふへへ、大丈夫だよぉ、大丈夫…」
『…』

「ほら、少しづつ気持ちよくね。なるからね。」


ふと、おじさんはそう言って私のお腹に触れた。
それと同時にスカートにも伸びていて、コツン…とおじさんの手にポケットのものが当たった。


「? 硬い?」
『…』


おじさんがそう言うと、私は直ぐにポケットに手を突っ込んだ。
そして折りたたみ式小型ナイフをポケットから出しながら伸ばして、おじさんの目元を斬った。


ザシュッ…


『ダメだよ。気づいちゃ』
「!? ぐぁあああっ、目があ゙あ゙あ゙」


私の顔にはポタポタと血の雫が落ち、おじさんは斬った両目を両手で抑えた。
痛みで悶えているがよく分かる。
ベットの上から落ちて、地面に居るにもかかわらず、ダンゴムシのように丸まって叫んでいた。


「うあああっ、あああががががあがぁぁぁ、あ゙あ゙あ゙が゙ぁ」


何されたか分かったのか、痛みがひどくなったのか。
おじさんの叫び声はもっと大きくなった。

私は小型ナイフをぎゅっ…と強く握り、おじさんのそばまで近寄った。


『気づいたのがダメなんだよ。おじさん♡』



そう言って腕を高く振り上げて、振り下げた。
寝転がったおじさんの目にもう一度、1突。
返り血が私の服に掛かったけれど、そんなこと気にせずに、もう一度逆の目を刺した。

初めのうちはうるさかったけれど、5分もすると静まってくれた。


(目は1秒の情報の中に8割ほどなんだよ)


だから、目を失ったら情報が2割ほどになるの知ってた?
私は洋服で血を拭き取り、小型ナイフをポケットにしまった。


(あは…仇取る前に、違う人殺しちゃった)


そんなことより、生ぬるい血が全身にかかって気持ち悪い。
私はすぐにお風呂に入って血を流した。
…そして着替えてもう一度部屋に戻った。

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シグマざん(プロフ) - るなさん» ありがとうございます。マイペースにやらせて頂きます (12月8日 0時) (レス) @page12 id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
るな - 続き楽しみにしてます! (12月7日 23時) (レス) @page12 id: 4b22b5eac9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//  
作成日時:2023年11月24日 10時

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