28 ページ28
(これからどうやって生きていくんだろう)
もしかして、ずっとベットの上でこんな考え方をして死んでいくのかな。
それだけは絶対嫌だけど、かと言って起きてすることなんて…。
『…』
(さみしいなぁ)
心の中でそう思った。
周りには人がいるのに、同じ布団に入って暖かいのに…私の心はまったくときめかない。
エリスに押し倒された時は暖かったのに…今は冷たい風が通ったように心が冷たい。
ふと、目を開けて中原の様子を見ると、彼はちょうど私の方を見ていて「なんだ?」と話した。
『…』
「もう殺しはしねぇからな?」
『違う』
そう言ってじーっと見つめると、中原は訳が分からないという顔をしてお互い見つめあった。
…抱きしめて欲しい。
でも、そう言えるはずない。
だって彼は私を閉じ込めてるから。
きっと仲間になるって言わなきゃ出してくれないから。
そんなやつに甘えるなんてげぼくやしもべになると言ってるようなもの。
(殺したのが先代でも、見捨てたのはマフィアでしょ)
『…エリス』
私は振り返ってそう言うと、「なにかしら?」と一緒にベットに横になりながらそう返事してくれた。
すぐに抱きつき、エリスの体温を感じると、思わず私の心が暖かくなってほぐれた気がした。
…自分じゃない暖かみ。
「!もう、甘えんぼさんね」
そう言って抱きつき返してくれた。
背中に腕が回ってきて、体と体が触れ合ってまるで心臓の音も聞こえそうなほどの距離だった。
嬉しそうなエリスの声を聞いて、私も思わず頬が緩んだ。
だいぶ、エリスに信頼を心の中で置いてるみたい。
『エリスはお姉ちゃんみたい…』
「! うふふ、可愛い妹だわっ」
そんな声を後にゆっくりまぶたを落とした。
眠たい。
…だって今日は色々考えたし、疲れちゃったし、どーだっていい。
また次は夜かな。
生きてたら、その時どうするかゆっくり考えたい。
『………』
107人がお気に入り
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シグマざん(プロフ) - るなさん» ありがとうございます。マイペースにやらせて頂きます (12月8日 0時) (レス) @page12 id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
るな - 続き楽しみにしてます! (12月7日 23時) (レス) @page12 id: 4b22b5eac9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//
作成日時:2023年11月24日 10時