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「女の子よ？」
エリスはすぐにそう答えた。
…違う聞きたいことはそうじゃない。
もう一度口を開けて同じ質問をしようとすると「これこれ」と女性が先に話してきた。
「私も居るんじゃぞ？」
『…誰？』
「私は尾崎紅葉じゃ。よろしく頼むのぉ」
『よろしくしない』
むっ…と睨むと尾崎には「愛らしいのぉ」と小さく言われた。
＿愛らしいってなんだろ？
よくわかんない。
(…お話するのちょっと疲れちゃった…)
ずっと殺気も出せる訳じゃない。
疲れたら出せなくなるし、まず怯ませるために打つから、今はどーなんだろう。
それに慣れてないお喋りに口角が…上がらないし痛い。
『…疲れた』
ゲンナリした顔を浮かべれば、2人に驚かれた。
＿もう、殺すならさっさと殺してよ…。
どーせ殺されるのに、なんで長々と喋って疲れなきゃならないの？
(…警戒を解けば殺してくれるかな？)
なんて淡い期待を込めて殺気を解き、布団を持ったままベットに倒れた。
エリスが「A！？」と声をかけてきたが、無視するとグラグラと体を揺さぶられた。
「A？お話は？ねぇ」
『…』
「コウヨウ、どうしよう？」
「私には分からん」
2人は完璧に困ってしまった。
…なんで殺してくれないの？
話さなきゃ殺さないとか、もうそれは拷問だよっ。
困ってる2人を差し置いて、布団の中に体を入れていると、トントン…と足の当たりを軽く叩かれた。
『なに』
「何もしないから、ワタシも隣に入っていいかしら？」
『え』
ふと、頭の中で一緒にこの布団に入ってるイメージをして少し驚いた。
でも悪い子じゃないし、体を揺さぶられた時に、殺気も何も感じ無かったから、敵意はない子だ。
(………)
『好きにしたら』
私がそう言うと、エリスは「ありがとう！」と言って背を向けている方からベットの中に入ってきた。
そして背中と背中をピタッ…と合わせてきた。
(…暖かいなぁ)
人肌なんていつぶりだろ…？
孤児院の時なんてだいたい1人で運動してたし、こんなにピッタリ触れたなんて、パパとママの時以来かな？
そう思うと涙が止まらなかった。
体が暑くなったけど、うめき声はやっぱりあげれなかった。
『……』
(泣いて疲れたし、お話も疲れちゃったし、眠っちゃおう…)
私は目つぶって眠りに落ちた。
次はもう起きないことを願って……。
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シグマざん(プロフ) - るなさん» ありがとうございます。マイペースにやらせて頂きます (12月8日 0時) (
レス) @page12 id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
るな - 続き楽しみにしてます！ (12月7日 23時) (レス) @page12 id: 4b22b5eac9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シグマ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp//
作成日時：2023年11月24日 10時
