【愛され】１つの飴で、あり得ないことが起こった【文スト】【黒の時代】 (ページ25)

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２１話ページ25

(なんて呼べばいいか……ぁぁ…)

尾「私のAを狼狽えさせるんじゃないぞ」
森「呼び方に困っているんだよ？私は丁寧に教えているんではないか」
尾「ﾁｯ…」

尾崎幹部はｷﾞｭｯと守るように抱きしめてくれた。
また、ﾎﾞﾜｯと身体が熱くなった気がした。

『尾崎幹部ｯ///』
尾「どうし＿＿！愛のぉ!!ういやつじゃ！」
『ちょ、はずかし……』

ﾎﾟﾝﾎﾟﾝと優しく撫でてくれる姿に惚れそうになった。
暖かいし、美人だしカッコイイ。

(尾崎幹部が女性の代表で良いわ……)

私がﾎﾟﾜﾎﾟﾜしている間に、森さんは話を進めてきた。

森「A君、私の事はリンタロウだ。分かったね？」

『どうしてですか…いつも通り森さんでは？』
森「その呼ばれ方は飽きちゃって……ボスも嫌だし……リンタロウで」ﾆｺｯ

私はすぐに反論した。
どうして私がリンタロウなのだ。
エリスちゃん専用の言葉だろ！

『勿論嫌で＿＿森「首領命令」……』

私は森さんを睨んだ。
首領命令だと？
逆らえねぇじゃねぇか……

森「ほら、言いたまえ」
『ｯ…ｸﾞｯ……とりあえずｯ１回？死んで貰えます？リンタロウ』

森「わー、随分恨み持たれたねぇ…私」

(やり切った私…偉いぞ)

私はその後「これからもそれでよろしく」と言われ、殴りそうになったのを止めたのは凄いことだろう。
尾崎幹部は隣で呆れていた。

『……なんちゅーやつや。リンタロウは』
尾「私も紅葉と呼んでくれ」
『はぁぁ！？尾崎幹部！？』

尾崎幹部もリンタロウに侵されたのだろうか。
下の名前で呼べと……私、皆様より低いんですが……

尾「幹部命令じゃ」
『ぐぅぅｯ……貴方もですか…』

尾「お願いじゃ……駄目かのぉ？」

『狡ｯ……紅葉、そう呼ぶから…』
尾「そうか、そうか」

何故か大人2人は満足してくれた。
私は不満しかたまらない。

(何だこの大人達は……理解出来ん)

尾「それで？Aは悩んでいたようじゃのぉ」
『え？…嗚呼…そうですね』

森「悩みかい？それは良くないね…話してご覧？」
『……実は＿＿＿』

私がそう口を開けると、部屋のノック音が響いた。
そして軽い口調で「入るよー」と聞こえた。

ドアが開き、私は目を見開けた。

森「おや、太宰君……また入水かい？」
太「タオル…私の部屋の全て無くなっ＿！？」

『ぁ…』

(太宰幹部…なんで此処に……？)