17話 ページ21
(壊れてしまった……飴のせいで…)
私はなんとか自室に戻り、椅子に座った。
中也と龍君は、此方を見て何も言わなかった。
(飴は…私を勇気づけるんじゃ無かったのか?)
(違うな…)
(私はどうして飴を買ったんだ?
あれに、どういう、効果があるのか?)
私はグルグルと頭を回した。
回しても、回しても答えが見つからない。
(どうして太宰幹部はあのタイミングで告ったんだ?)
(動揺を表すためか?)
(どうして…どうしてなんだッ……)
私は机に寝転んだ。
"分からない"
もし仮に、ほっっっっとうに、好きなのならば今までしつこく怒る必要は無いはず。
なのにしてきた……理解出来ない。
(好きな子には優しくするはず…いや、偏見なのか?)
それに第一好きなのなら、好意を見せるはず…
でも今までの行動を見てみよう……
【優しすぎるんだよ】【チッ…自分の意思を言いたまえ】
ダメだ。
強く当たってきてる。
ってかその2つの事で私、怒られ過ぎだッ。
『あ"ー"ー"ー"…』
中「これはヤベェな…俺だって別にやろうと思えば__」ブツブツ
芥「……」
中也は1人で独り言を吐き捨て、龍君は手を見ていた。
30分前に触れた手……
芥(あれだけでは…駄目なのか。
もっと気づかなさければ…気付かぬか……)
(分かった。飴を売ってた所に聞きに行こう)
私はそう結論を出し、立ち上がった。
チラッと太宰幹部の発言が思い出される。
ダメだ。
それは太宰幹部の罠だ。
私には心強い2人が居るんだ。安心しなきゃ
『中也!龍君!行こう!』
中「お、おぉ…」
芥「そうか」
私は2人を引き連れて、前、飴を強引に買った道路に向かった。
太「……うふふ。効果は的面か…」
太宰は自室の窓から出ていく3人を笑いながらみていた。
太「…落ちるのは何時かな…」
『……』
(…太宰幹部のあやつり人形じゃ無いから……私)
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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//
作成日時:2020年11月7日 19時