6つ目 ページ8
ASide
ここが例の屋敷か…でかっ！
私は帽子を深くかぶる…とその時かすかに屋敷から血の匂いがした。
『っ!?』
神経を研ぎ澄ますと人間の血と死体の腐った匂いがする…。
これ…一人や二人なんて量じゃない…
何人も死んでなきゃこんなに匂うはずがない…
コ「A？どうしたんや??」
『(ビクっ！)あっ…いやっ何でもない!!』
シャ「…まぁええわ〜じゃあ入るでー」
ギギギ……と門が開く
中は赤い絨毯や大きなシャンデリアなど豪華な装飾品だらけだったが
中に入るとさらに血の匂いが気になる…
う"ぅ…気持ち悪くなりそう……
服の袖で口を抑えるが流石に失礼だし慣れるまでなるべく息を止めてよう
すると背後に気配を感じる
獣の勘…というものだろうか？背筋に寒気を覚え
バッ！と振り向きながら下がると
緑色のフードを被った男がナイフを逆手に持ち私がいた場所に振り下ろしていた
もしさっき避けなかったら殺られていただろう…
??「!?…ほ〜んやるやん！お前名前なんて言うんや!!」
コ「あっ！ゾム!!!お前何してるんや!!」
ゾ「なんか美味そうな匂いしたから来てみてん！そしたら何なんコイツ！俺の攻撃避けたでぇ!!」
目をキラキラさせながら言う彼…美味そう？って
どういう事??
シャ「お前っ!!何勝手に殺ろうとしてんなねん!?」
ゾ「いや〜殺る気はなかったんやで！ほんま!!なぁそれより名前なんて言うんや!?」
コ「Aっ!!こいつに近付かん方がええで！」
ゾ「ンフフwAっていうんやな！なぁA！ちょっと味見させてくれへん？」
味見？と思うとゾムは一瞬で私の前に立ち口を開け首元に噛みつこうとする
これも狼人間の本能と言うやつなのだろうか？
私は彼を強く押し逃げる
ゾ「あっ！逃さへんで〜w」
コ「あっ！Aっ!!ゾムっお前やってくれたなぁ!!!」
シャ「あ〜喉乾いてきた…そうや！Aちゃん捕まえてAから少しもらおう〜」
??「何や？面白そうなことしとるやん〜俺も参加しよ！」
街まで抜け人混みに紛れるが…彼らの匂いは消えない…探しているな？
コネシマやシャオロンには悪いがゾム？というものはかなり危険だ…まるで吸血鬼のような…
…にしてもゾムは前世ではいなかったような？
いたっけ？あんま顔見えないから誰かわかんなかったな…
歩きながら考えているとゾムらしき匂いが急に強くなる…近付いている？バレたのか!?
私は路地裏に逃げ込む
…がそこは行き止まりだった
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作者名：天ノ命 | 作成日時：2019年6月20日 19時
