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星空の光を閉じ込めた、魅惑のシトラスドリンク ページ2

「ねえねえ、千賀って最近垢ぬけたよね〜」

「え〜そうかな?」

「ねえ〜めっちゃ可愛くなった〜」

「それに比べて見て?あれ。地味だよね〜ツキってさ」



聞こえてないと思って好き放題言いやがって、、、

私は星崎ツキ。普通の中学生だ。

今は帰り道。これでも努力はしているのだが。

千賀は私の親友。最近クラスで人気の的だ。

それと比べられた私は、どうしようもない感情で学校生活を送っていた。



「私も注目されてみたいな〜」


誰もいないことを確認して、呟いた時だった。



「それならお客さん、星空の光を閉じ込めた、魅惑のシトラスドリンクなんてどうでしょう?」

いきなり、、、誰?そしてこんなとこにジュース屋さんなんてあった?


「僕はレーズン・サティ・ライト・ダーク。今なら無料ですよ」


「無料、、、?」


「はい。注目されたいあなたにはこれ。星空の光を閉じ込めた、魅惑のシトラスドリンクです。
飲めばあなたの周りには、たくさん人が付いてきますよ!」


「はぁ?、、、、そんなのあるわけ、、、」


でも、この暑い夏の日にとぼとぼと帰り道を歩いてきた私の喉は、カラカラに乾いていた。


「とりあえず、どうぞどうぞ」



渡された飲み物は、この世のものとは思えないとても魅力的な、、、美しい色をしていた。






シトラスのさわやかな風味が、口いっぱいに広がる。

シュワシュワとした炭酸のようなものと、ハーブがよくあう。

私は疑いの念を持っていたことさえ忘れて、飲み切ってしまっていた。


「ありがとうございました」


私は半信半疑になりつつも店を出て、家へ帰った。

====================翌日=======================
「ねえ、あの子可愛くない?」

「あの子、ツキちゃんじゃない?」

「ホントだー」


朝、学校に登校するなりみんなが私の方に振り向いていた。


「ねえねえツキちゃん、昼休みに一緒に話そうよ!」


廊下に出れば即座に周りに人が集まってくる。まるで大物女優のようだ。


・・・放課後・・・

「ツキ、ちょっと放課後残れ」

「ええ〜」

「先生に対してええ〜とは」

「周りに言っちゃいますよ?千賀と先生が付き合ってること」


「、、、わ、分かった。帰っていい」



すごい。可愛いだけでこんな権力まで!


この時私は、この恐ろしい権力が自分に脅威をもたらすなんて、思ってもいなかった、、、

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桜とおもち(プロフ) - イベント参加ありがとうございます! とっても素敵ですね! 絵はもちろん文章もーーー 話に引き込まれて行った! 右星&お気に入り失礼します! (2022年8月12日 19時) (レス) @page7 id: acf700690e (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - 絵が綺麗でとても引き込まれました!これからも頑張ってください! (2022年8月12日 19時) (レス) @page5 id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねこ饅頭 | 作者ホームページ:Not.  
作成日時:2022年8月11日 22時

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