100と30と8つめ ページ43
[織本A 小4]
男2「あ・お・み・ね
・だ・い・きくーん!」
男の人が彼を呼びながら朗らかに笑う。男の子は青峰君というらしい、名前を呼ばれて振り向き、彼も満面の笑みを浮かべた
青「おっさん!久しぶりじゃね?」
お「おー、最近仕事でなー、今日は久々の休みだ。……つか、大輝お前何でオレだけおっさん呼びなんだよ。他の人はちゃんと名前で呼ぶくせに」
青「だって、おっさんはおっさんだろ」
青峰君の答えに反論したそうに男の人は口をパクパクしていたが、やがて諦めたように違う話題に変えた
お「で?どうだ調子は」
青「今負けたとこ」
さっきまで勝負をしていた男の子を指差しながら、悔しそうに青峰君が顔を歪める。それを見て男の人は笑いながら彼の頭を軽く叩いた
お「ハハっ!お前ホント格上とばっかやりだかるよなぁ」
青「あっさり勝てる奴とバスケしても上手くなれねーじゃん」
お「お前のそういうとこ好きだわ。絶対大物になるよお前は!」
そう言い今度は青峰君の頭をくしゃくしゃと撫でる。でも、笑顔だった男の人の顔が急に陰った
お「なぁ、大輝困ってるコトとか無いか?その…悩み事とかさ」
青「?ねーよ」
お「ホントにホントか?」
青峰君は男の人がどうしてそんな事を聞くのか不思議そうにしていたが、やがて何かを納得したような顔をした
青「おっさん、昨日のテレビ見てたろ。いじめの事とか色々やってたやつ」
お「見てた!何で分かったんだ?」
青「それ見て同じ事を父ちゃんが聞いてきたんだよ。おっさんと父ちゃんたまに一緒の事言うからなー」
お「友達だからな」
青「つーか、オレが悩んでたりいじめにあってるように見えるか?」
青峰君が呆れ顔で飲み物をもう一度飲む。
私はそろそろ移動したいと思っているのだが、ここで動くと見つかってしまう。あれだけキラキラしてる人に、こんな死にゆく人間の姿を見せるのだけは、どうしても避けたい。だから彼が再びコートへ戻るのを待とうと思っていたのだが、この後の会話が私をより動けなくした
お「まぁ、見えないな…でもな大輝。テレビ見てたんなら分かると思うけど、自分で死んじゃう人ってのは、人に悩みとかをあんまり相談しないんだよ。身内にはとくにな」
自分で死んじゃう人。という言葉を聞いて、私の心臓がギュッとなる
青「オレは大丈夫だよ」
青峰君はあり得ないというふうに手を振った。しかし、男の人の顔はさらに真剣になった
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あんこ(プロフ) - ゔぅー。本当にヒドイ更新具合ですね……頑張ります(T-T) (2015年3月20日 21時) (レス) id: 2b1cf20e49 (このIDを非表示/違反報告)
サキ - 更新頑張ってください! (2015年3月19日 16時) (レス) id: 230e8534c7 (このIDを非表示/違反報告)
ライネ - この小説おもろいです!更新ガンバです。 (2015年3月17日 20時) (レス) id: cc2ae5f13f (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - みいさん» ありがとうございます!なかなか更新できなくて申し訳ないです…頑張ります!! (2015年2月26日 13時) (レス) id: 2b1cf20e49 (このIDを非表示/違反報告)
みい - 全部 見ましたッ!更新頑張ってください (2015年2月23日 0時) (レス) id: d81b228a30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんこ | 作成日時:2013年10月10日 0時