100と20と2つめ ページ27
正門でさつきを待って
いると、彼女は走って
やってきた
桃「ごめーん!監督と話してたら遅くなっちゃった」
貴「全然いいよ。どんな話してたの?」
私とさつきは話しながら歩き出した。部活の話を数分ほどして、話の区切りがついたところで、さつきの雰囲気が変わった
桃「…あのね、私の勘違いだったらいいんだけど。A、もしかして今日青峰君の事避けた?」
流石さつき。勘が鋭い…一回でバレるなんて
さつきに正門で待っててと言われて、覚悟はしていたが、私は核心をつかれて苦笑いを浮かべた
桃「やっぱりそうなんだ……どうして今さら」
貴「最近あの人の事が更に嫌いになっちゃって、もう喋りたくないんだ」
桃「本当に?」
さつきは立ち止まって私に問う。私も彼女につられて止まる
桃「それは本心じゃないでしょ?ちゃんと正直にワケを話して」
さつきの顔を見れば、心配してくれているのが良く分かった。こんな顔されたら……嘘はつけない
貴「……青峰君がね、守るって言ってくれたんだ」
桃「えっ!!青峰君がそんなカッコいいセリフを!?別人じゃない?」
さつきが目も口も大きく開けながら、「夢じゃないよねコレ」と頬っぺたをつねる
さつき、自分の幼馴染みの言動に惑わされすぎ。
まぁ、無理もないか。あの他人に全く興味無さそうなめんどくさがりの我が儘男が人を守るだなんて……私も聞いた時は動揺したし
貴「ホントに言ってくれたんだよ」
桃「アイツも意外とやるなー……?でもなんでそれで避けるの?」
貴「う〜ん、怖いからかな」
桃「怖い?」
文化祭の時、青峰君の腕の中で私は気づいてしまった。私は彼が居ると心が安らぐらしい。この間屋上で彼と寝てしまったのも安心しきっていたからなのだろう
このまま青峰君と関わっていたら、いつか甘えてしまいそうで……私にはそれが怖い
桃「A?」
貴「あぁ、ゴメン急に黙っちゃってたね…」
さつきは不安気な顔で私を見上げた
桃「Aは頑固だから自分で決めた事は曲げないんだろうけど……Aが不幸になるような事はしないでね」
貴「自分から不幸になろうとする人なんていないよ」
私が冗談めかしく言うと、彼女は私の目の前に自分の小指を差し出してきた
桃「約束して」
さつきに曇った顔なんてさせたくないのだが、私は約束を守る自信がなかった。だから「大袈裟だよー」と言ってまた歩き始めた
彼女が静かに挙げた手を下ろすのを横目に見ながら
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あんこ(プロフ) - ゔぅー。本当にヒドイ更新具合ですね……頑張ります(T-T) (2015年3月20日 21時) (レス) id: 2b1cf20e49 (このIDを非表示/違反報告)
サキ - 更新頑張ってください! (2015年3月19日 16時) (レス) id: 230e8534c7 (このIDを非表示/違反報告)
ライネ - この小説おもろいです!更新ガンバです。 (2015年3月17日 20時) (レス) id: cc2ae5f13f (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - みいさん» ありがとうございます!なかなか更新できなくて申し訳ないです…頑張ります!! (2015年2月26日 13時) (レス) id: 2b1cf20e49 (このIDを非表示/違反報告)
みい - 全部 見ましたッ!更新頑張ってください (2015年2月23日 0時) (レス) id: d81b228a30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんこ | 作成日時:2013年10月10日 0時