echo ページ8
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「それじゃあ、僕は今から喋らないし目も開けない。終わったらフィニートと唱えてね。」
三年生になった僕らにはまた新しい秘密が出来た。それもとびきりの秘密だ。
エバンズと少しずつ離れていくのが悲しいと彼は言った。それでもあちらへ行くつもりはないし、彼女とうまく話ができないから意志も伝えることが出来ないと。嫌われてしまったら…と彼が言ったから、
『僕がエバンズになるよ。』
せめて会話の練習をしようとして僕はそう提案したのだった。
まずは部屋のあかりをほとんど消してしまって、僕からローブとネクタイを取り除く。それから僕は、唯一の彼女と他人であることの証明である目を閉じる。あとは、彼がフィニートと唱えるまではしゃべらない。
「っ、リリー、リリー…。」
それはつまり、僕らの間ではこれは魔法なのだという線引きだった。
(この魔法が解けなければいいのに。)
違う名前を呼ばれても、僕じゃないものを求められても、それでも、僕を抱き締める腕の優しさに想いはより深くなっていく。
かみさまどうか、どうか、ぼくは愛されなくていいから、彼をしあわせにしてください。
魔法の関係が始まって一年、僕らは四年生になった。彼と彼女の溝は深くなるばかりだった。僕の彼への想いは深くなるばかりだった。
「ねぇ、ルーピンくん？」
優しくあいつの肩をたたく。振り返ったところでころりと首を傾けて、猫撫で声で名前を呼んでやる。僕に杖を折られたこともあるルーピンとペティグリューはいかにも嫌そうな顔をした。
「…次、グリフィンドールは変身術なんだ、手短に頼むよ。」
ポッターとブラックは授業をサボっていていない。バカだな。戦でも勉強でもクディッチでも、弱いところをみんな狙うのに。
「ちょっと反省してもらいたくて。」
素早く放った魔法は二人の顔へ飛んでいく。しかし驚くことに、ルーピンはペティグリューを突き飛ばし守ってみせたのだ。
「り、リーマスッ！」
…なんだそれ。そうやって、あのポッターみたいに友だちの為に命を賭けるって？そうやって、ポッターが彼の矜持を踏みにじったように？
ああ！死んでしまえばいいのに！
ヒーロー気取りのポッターも、彼を傷つけようとしたブラックも、平和ヅラしたお前らも！みんなキライ！だいっきらい！！
(いつか殺してやる。)
次に僕の計画の柱となったのは、奴らの薄汚くも強固な絆だった。
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アホ毛50% - ぱんださん» ありがとうございます！私もたくさん考えて書いたので、そう感じていただけたなら幸いです！ (2017年8月12日 17時) (
レス) id: 14b4ba423b (このIDを非表示/違反報告)
ぱんだ(プロフ) - 完結おめでとうございます…！すごい考えさせられました…！なんかもう今感動と切なさと諸々の感情が溢れそうです。幸多かれ…本当もうその通りというか…。素敵な作品をありがとうございました…！少し寂しさもありますが、でもやっぱり完結おめでとうございます！！ (2017年8月12日 16時) (レス) id: 84a45bb0eb (このIDを非表示/違反報告)
アホ毛50% - しぇるふぃあ。@永遠のオットーフィーバーさん» ああ〜〜〜〜！うそほんとに嬉しいです…！拙い作品ではありますが精進しますほんとありがとうございます…！ (2017年7月22日 16時) (レス) id: 14b4ba423b (このIDを非表示/違反報告)
しぇるふぃあ。@永遠のオットーフィーバー - ずっと鳥肌立ってます…ハリポタの新作ありがとうございます、更新ひっそりと楽しみにしています！ (2017年7月21日 22時) (レス) id: 2fca820d76 (このIDを非表示/違反報告)
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