story182 ページ40
『あっはい、もちろん。
もう午後ですしね…何も食べずに付き合わせてしまってすみません』
幻太郎には明らかに疲労の色が見えてるのに楽しくて全然気にかけられなかった。
申し訳ない…
カフェにつくと私はオムライス、幻太郎はコーヒーとグラタンを注文した。
もちろん、私のオムライスは苦手なグリーンピース抜きのオーダーだ。
幻太郎「ふふ」
『…何がおかしいんですか?』
幻太郎「いえ、Aって意外と子供なところありますよね」
『私が子供?
年下だからって子供扱いするんですか?
もうお酒も飲める立派な20歳を?』
幻太郎「だって水族館では我を忘れたようにはしゃぐし、グリーンピース抜きだなんて子供じみたことするし」
『そっそれは…!』
幻太郎「まあ、いいんじゃないですか。
小生は貴女のそんな所が好きなんですよ。
人間として」
『?』
幻太郎「ボディーガードだなんてハードな仕事をしてるのに時たま見せる純粋な表情とか周りの人まで楽しくさせるくらい自分で思いっきり楽しむところとか。
小生には出来ないことをAは簡単にやり遂げてしまいますから」
『それは…褒めすぎです』
幻太郎「…だから小生は嫌いなんです。
そんな純粋で綺麗な貴女を傷つける不幸や悲しみが。
Aにはいつも笑っていて欲しいですから」
『幻太郎にそう言って貰えると…何だかこそばゆいです』
幻太郎「こそばゆい、ねぇ…」
食事を終えて外に出ると外はもう暗くなっている。
多分これはこのまま解散の流れだろうと思っていると幻太郎が「もう少し時間大丈夫ですか?」と尋ねてきた。
『どこに行くんですか?』
幻太郎「街が見渡せる高台の公園です。
すぐに着くので小生の後をついてきてもらえれば」
幻太郎に言われるままその背中を追っていくと5分もしないうちにそこに到着した。
幻太郎「ここです」
『…うわぁ、本当に…全部見えますね、凄く綺麗…』
幻太郎「A。
…さっきの夢で見た星は貴女を閉じ込めていたんです。
小生はそんな貴女を見てとても悲しくて、貴女を助けたくて星を壊したんです」
『なるほど』
幻太郎「貴女にとって小生の言葉は在り来りなのかもしれませんが…もう一度だけ…心の底から言いますね
“月が、綺麗ですね”、A」
『…?幻太郎、今日は月は出ていま…』
え、?
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かの有名な夏目漱石はある言葉をこう訳した。
「月が綺麗ですね(ILoveYou)と」
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lotus_r(プロフ) - 華月さん» うわぁ嬉しいお言葉ありがとうございます!なるべく更新送れないようにしていきたいです(泣) (2021年12月25日 16時) (レス) @page31 id: 37f79c4fa9 (このIDを非表示/違反報告)
華月 - いつも見てます(*^^*) 無理のなさらないように頑張って更新してください! (2021年12月24日 13時) (レス) id: e87e41df15 (このIDを非表示/違反報告)
lotus_r(プロフ) - 柃。さん» コメント返信遅くなり申し訳ありませんでした!作者です!この作品ももっと更新頻度上げていきたいと思います! (2021年8月28日 1時) (レス) id: 37f79c4fa9 (このIDを非表示/違反報告)
柃。(プロフ) - 夢主ちゃんのもはや芸になってる鈍感が見ててもどかしいんですけど面白いです!これからも更新頑張ってくださいね^ - ^ (2021年8月16日 0時) (レス) id: 70c717cb52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:lotus_r | 作成日時:2021年5月4日 2時