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story161 side:you ページ17

一郎が泣きそうな顔をしていた。


あの一郎が。

いつも優しく、二郎にも三郎にもそして私にもおおらかに余裕がある笑顔で接してくれる一郎が。


急な告白に慣れてしまったのか、鈍感だと言われる私でもどこかで勘づいていたのかどっちなのかはわからない。


だけど、一郎の「好き」という言葉がまるで水面に雫が垂れて波に溶けていくようになんの戸惑いもなく自分の中で受け入れられた。


19歳。
私より年下の男の子の大きな背中にそっと触れると、ハッとして顔を上げた一郎の顔には驚きと後悔が入り交じったような表情が浮かんでいた。

そんな彼に大丈夫だよ、と宥めるつもりの小さな笑顔を返して私たちはアップルパイ作りの作業に戻った。

本当は二郎にアップルパイを直接渡すつもりだったけれどこんな混乱してい頭では上手く喋れないだろうから一郎におまかせすることにして部屋に戻った。














-翌日-
『行ってきます』


二郎「おい、A、本当に一人でいくのか?

その足だし、俺やっぱり心配だ、

一緒に行っちゃダメか?」


『二郎〜心配してくれてありがとね、

だけど今日はちょっと一人でゆっくり考えたくて』


二郎「…、」


三郎「おい二郎!Aが一人で行くって言ってるんだから邪魔するなよ!

お前なんかがいても逆にAの足でまといになるだけだろ」


『三郎、そんなことないよ…笑

とにかく、今日は一人で行ってきます!』


三郎「うん、行ってらっしゃい。

だけど本当に気をつけてよ、これ以上怪我したら大変だから」


『はーい、』


昨日、一郎告白された私は「彼の言葉はすっと受け入れられた」なんてかっこつけていたが朝起きたら酷い混乱ようだった。


え?一郎??山田一郎だよね?

山田一郎が私の事好きだって?え???


こんなままではまともに生活も出来ないので今日は1人で街に出かけて頭の中を整理することにしたのだ。

私が1人で出かけると言うと怪我を心配してくれる優しい弟ズに手を振っていざ家を出るとどこに行くかと迷ってしまう。


イケブクロは知らなくもないがそんなに詳しくもない。


どこかゆっくりできる場所…あるかな、…


その時、まるでタイミングを見計らったように携帯が鳴った。













side:左馬刻
煙草の煙が風に揺れて目の前で霧にように消えていく。

俺が今日このイケブクロという忌々しい地に重い足をあげて来たのはオヤジの頼みだったからだ。

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作品ジャンル:アニメ
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lotus_r(プロフ) - 華月さん» うわぁ嬉しいお言葉ありがとうございます!なるべく更新送れないようにしていきたいです(泣) (2021年12月25日 16時) (レス) @page31 id: 37f79c4fa9 (このIDを非表示/違反報告)
華月 - いつも見てます(*^^*) 無理のなさらないように頑張って更新してください! (2021年12月24日 13時) (レス) id: e87e41df15 (このIDを非表示/違反報告)
lotus_r(プロフ) - 柃。さん» コメント返信遅くなり申し訳ありませんでした!作者です!この作品ももっと更新頻度上げていきたいと思います! (2021年8月28日 1時) (レス) id: 37f79c4fa9 (このIDを非表示/違反報告)
柃。(プロフ) - 夢主ちゃんのもはや芸になってる鈍感が見ててもどかしいんですけど面白いです!これからも更新頑張ってくださいね^ - ^ (2021年8月16日 0時) (レス) id: 70c717cb52 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:lotus_r | 作成日時:2021年5月4日 2時

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