【ヒプマイ】月が満ちる時に。4

story160 ページ16

｢A…わりぃ｣


『ん？何が？』


｢お前がそうやって困ってること知ってるのにこれ以上迷惑かけることに先に謝っておく。

だから、怒らないで聞いて欲しい｣


『え？一郎？ど、どうしたの？頭上げて？』







｢好きなんだ｣





『好き？』


｢Aが…好きなんだ…｣


隠していた言葉が堰を切ったように溢れ出てきた。

何を頑なになっていたのか馬鹿らしくなってくる。



｢好きなんだ、ほんとうに。

困らせてるってわかってる。

お前が、俺の事を男として見てないのだってわかってる。

けど…｣




『一郎、


…ありがとう。わかったから、もう頭上げて？』


｢A…｣



Aは否定も肯定もせず、ただいつもと同じ優しい笑顔を浮かべていた。


だけど小さく｢ごめんね、｣とつぶやく声が聞こえた気がした。







coming soon❦◌𓈒〜

“【第1回韻踏闘技大會優勝決勝戦 開催のお知らせ】

〿〿〿〿様

季節の変わる息吹が感じられる季節となりましたがいかがお過ごしでしょうか？
皆様におかれましてはご健勝のことと存じます。
さて、この度イケブクロ、ヨコハマ、シンジュク、シブヤの各ディビジョン代表チームによって第1回韻踏闘技大會優勝決勝戦が行われることとなりました。
つきましては、〿〿〿〿様にご観覧いただきますので待状を送った次第でございます。

詳細な日程、出場チームは次いでお送り致しますので是非足をお運びいただきますようお願いいたします


中王区本部”



？？？｢中王区…なんやけったいなもん送ってくるんやな、しかも文面からするに強制やし｣


？？？｢第1回韻踏闘技大會？イケブクロか…拙僧を招待するたぁいい度胸じゃねぇか｣

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