story125 ページ31
『ど…っ…くすぐった…へへ』
独歩がゆっくりやるものだから唇の辺りがくすぐったくなってクスクス笑ってしまう。
すると、彼の指が唇の上の方から少しずつ口の方に下がってきてそのまま口の中にグイッと入ってしまった。
『ふっ…どぽ……ごめん、いは…
…っ!?…ど、…ふぁ、』
私の口が悪いのか、独歩の指が悪いのか、それはまるで楽しく遊ぶようにして、舌を押さえつけた。
何この感覚…、
意識がふわふわして…
体が…頭が…ぼんやりする……
『うぐ…独歩…』
独歩「…A、」
一二三「ちょっとぉ〜独歩ちん、何してんのぉ?
いくらはみ出してるからってそんなに色消しちゃったからもっかい塗り直さなきゃでしょ??」
一二三のその声でハッとして、独歩も手を離した。
独歩「悪かったな、ちゃんと塗った方が綺麗だと思ったから」
『…うん…』
一二三「A〜、ぼけっーとしてるけど、大丈夫??」
『…うん、だいじょ…ぶ』
独歩/一二三「…っ」
独歩「そ、それにしても…!
今日会う友達はAの大切な子なんだな!
リップの色をそんなに迷うくらいなんだから」
一二三「Aの友達だから、可愛い子なんだろうなぁ〜」
『…?かわいい?
…うーん、可愛いタイプじゃないよ、あの人は』
独歩「そうなのか?じゃあ、かっこいいタイプか?
どんな女の子なんだ?」
『女の子?
違う違う、私が今日会うのは男の人だよ』
一二三「…は!?」/独歩「ん?…えっ!?」
『あぁ、ほら…独歩と一二三は麻天狼だから知ってるんじゃないかな…
ヨコハマ・ディビジョンのMAD TRIGGER CREWの碧棺左馬刻』
独歩「…と、友達…?
な、なぁ…一二三、確か、碧棺左馬刻って…」
一二三「…A、さ、さまっちの職業知ってる?」
『ん?あぁ、…ヤクザでしょ?
でも、大丈夫!怖い人じゃないんだよ。
本当はとっても優しくて、誰よりも正義感が強い人なんだ!』
独歩「…だけど、」
一二三「俺っち達…心配だよ」
『も〜!大丈夫だって!
2人とも相変わらず私のお兄ちゃんだねー?
っと、もうこんな時間!行ってきます!』
独歩「…あ、A!」
一二三「…うーん…どうしたものかなぁ…」
2人とも、心配してくれてありがとう。
だけど、左馬刻は本当にいい人だよ。
怪我した時にすぐに同居を提案してくれたのも左馬刻だし。
私の大切な友達だから。
そんなことを考えてヨコハマへ向かった。
story126 side:独歩→←story124 side:you
184人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:lotus_r | 作成日時:2021年3月11日 19時