【ヒプマイ】月が満ちる時に。2

story59 ページ13

一郎｢集結？｣


『うん。Buster Brosの人達にもこの話を通しておいて、大丈夫そうだったら動いてもいいと思うんだ、…多分』


一郎｢話を通す…｣



困ったような不思議そうな顔で私を見つめる一郎。

どうしたのかな？Buster Bros を個人的な仕事に使うのはやっぱりダメってことかな？



二郎｢アンタ…なんで目の前にそのBuster Brosのメンバーが揃ってるのにそんな言い方すんだよ、｣


『目の前…？』


一郎｢もしかしてA、俺たちのチームのメンバー、俺しかわかってないのか？｣


『あ…うん、お恥ずかしながら』


二郎｢はぁ！？嘘だろ！？

それはにぃちゃんにかなわねぇのは知ってるけどよ！

天下のBuster Brosを知らねぇとかありえねぇ！｣

三郎｢お前はまたっ…！

これ以上いち兄に恥をかかせるなっ！

お前っていう存在自体がBuster Brosの恥になってることそろそろ気づいたらどうなんだ？｣



おーおーおー…すごい喧嘩が始まってるぞ…

存在自体が……恥？今の中学生怖くない？



一郎｢落ち着け、2人とも｣


『あ、ごめんね？僕ほんとにディビジョンとか、ラップバトルとか興味なくて…

TDDメンバーしか知らないんだよね』


一郎｢そうかそうか、それはしょうがねぇよな。

Buster Brosは俺、二郎、三郎の3人のイケブクロ代表チームだ。

…俺はAが知ってると思ってたんだ。…そのパーカー着てたから、｣


『あぁ、これ？…気づいてくれた？

良かった…！いや、この前二郎君が青い服、三郎君が黄色い服、一郎はチームで赤だったから…着てきたんだ』


一郎｢かっこいいな、似合ってるぞ｣


三郎｢ええ、僕もかっこいいと思います！｣

『ありがとう、三郎。

…二郎君もごめんね？二郎君もラップするんだね？すごいなぁ』



ずっとぶすくれたような表情をしている次男坊をなだめるように声をかける。

すると短く｢あぁ｣と返事が返ってきた。



二郎｢…兄ちゃんには全然及ばねぇけどな｣


『その三郎君と二郎君の、一郎を敬う気持ちがこのチームの強みなんだろうね』


一郎｢そうだな、俺達は絶対に負けねぇ。どのチームにも｣


『そうなんだ。…今度機会があったら3人のラップ見せてよ』


二郎｢…もちろんだ。俺達が最強だってこと見せてやる。｣


『…なんだ、そんなにかっこいい顔で笑えるんなら、いつもニコニコしててよ、ね？｣


二郎｢か、かっこいい!?｣

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