story35 side:帝統 ページ39
乱数の事務所に行ったら、乱数がソファで誰かの上に覆いかぶさっていた。
男だと思った。
乱数の奴…ついに男にまで手ぇだしたのか。
けど違った。
信じられないくらい綺麗な、女だった。
ソファから立ち上がって服と髪の乱れを何事も無かったかのように直す、ソイツから視線を外す。
いや、外せなかった。
紫がかった、揺れる銀髪。
薄い唇に、伏し目がちな視線。
幻太郎と乱数と話していても俺はソイツから視線が外せないことに気づいていた。
『こ、こんな感じでいいですかね？』
乱数に押し付けられた服を着て照れながら笑う。
…っ、んだよ、これ…
心臓が脈打つバカみてぇに早い。
苦しい、のに苦しくない。
見ていたくない、のに見ていたい。
俺の中で気持ちわりぃ感情がいったり来たりして止まない。
…っ、俺はおかしいんじゃねえのか!?
今初めて会った女に何考えてる！
やめろやめろやめろ！気持ちわりぃ。
ドキドキすんじゃねぇよ。中坊かよ。俺は。
アイツが帰った後に俺達も解散した。
アイツは…乱数の専属モデルになるらしい。
仕事として正式にやるそうだ。
…なんでボディーガードがモデルなんだよ。
おかしいだろ。
今日はもうギャンブルする気分でもねぇし前を歩く幻太郎について行く。
｢なぁー…幻太郎｣
幻太郎｢なんですか？帝統｣
｢…あのよ！ちょっといいか？｣
幻太郎｢残念ですがお金なら貸せません｣
｢そんなこと言わないで頼むよ、な？少しだけ！
…ってそうじゃなくてよ！！｣
幻太郎｢…？お金じゃないんですか｣
｢…これは俺のダチの話なんだけどよ｣
幻太郎｢…ダチ？あぁ、お友達のことですか。
意外ですねぇ、帝統にまさかお友達がいるなんて｣
｢幻太郎…お前なぁ…！｣
幻太郎｢おぉ怖い。
それで？そのお友達がなんですか？｣
｢…初めて会った女から目が離せねぇんだってよ。
ソイツを見た途端心臓がドキドキドキドキぃっ、ってなって苦しくなるんだけど、ずっとソイツを見ていたいって…｣
幻太郎｢それは…一目惚れ、と言うやつですかねぇ｣
｢ひ、一目惚れ!?な、なわけねーだろ！！｣
幻太郎｢なぜお友達の話を貴方が否定するんです｣
｢っ、べ、別に｣
幻太郎｢…さっきの方ですか？｣
｢あ？｣
幻太郎｢Aさん、でしたっけ？｣
｢だ、だから！俺の話じゃねえって…っ！｣
幻太郎｢…はいはい｣
俺はAに一目惚れした、らしい。
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hani-R - ぷにぷに左衛門さん» わぁ初コメントありがとうございます！そう言ってくださるとほんとに嬉しい…涙…！！これからﾌﾞｸﾛのメンバーやｵｵｻｶ、ﾅｺﾞﾔも登場して沢山愛される予定ですので是非読んでいただければ(笑顔) (2021年1月7日 15時) (
レス) id: dbddb190fe (このIDを非表示/違反報告)
ぷにぷに左衛門 - めちゃくちゃ面白いです！もう続きが楽しみです！ (2021年1月6日 23時) (レス) id: b1fc0b4e72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：lotus_r | 作成日時：2020年12月29日 2時
