悪魔の子 −first−

十九話 ページ20

貴)ふわぁ〜あ。暇だわ。








さっきから、欠伸ばかり出る。









人も全然通らないしさ。









これ、警備している意味あんの？









暇すぎるとさ、









いつもめんどくさいなって思ってる









遊女と客の喧嘩が









起きてほしいな…みたいな事も思ってしまう。









ああ、眠いし暇だなぁ。









…ｚｚｚ









男１)おい！！









びくっ！！









やばい。









今完全に夢の中入ろうとしてたわ。









貴)なんでしょうか？









と冷たく答え、眼を開ける。









と、言っても左目は眼帯してるから右目しか開かないのだが…。









眼をあけると９〜１０人の男達。









wao!!









集団で吉原ですか…









てか、この人達何処かで会ったような気が…。









いや、気のせいだな。









男２)お前、この女知ってるか








と出されたのは、私の写真。









しかも、真選組に居た時の…。









なんか、めんどくさい事になりそうな予感がした私は









嘘をつく事にした。









貴)ごめんなさい。生憎だけどしりんせん









吉原特有の郭言葉を使ってね。
　







男１)本当か？







ズイっと顔を近づける男。








…そんなにジロジロ見ないで下さいよ









貴)はい、知りんせん。
　てか、その人遊女にもいんせんよ。








と言った瞬間、









男は、私の眼帯とマスクを外した。









貴)なっ！！









男１)やっぱ、コイツだぁ。
　 皆、一斉に斬りかかれ！！
　 仇打ちだぁ









その男の言葉とともに









男達全員が私に斬りかかっていた。









…！！









思い出した。









コイツら、私の左目から頬を斬った









過激攘夷志士達だ。

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