2 君を泣かせたから ページ2
遙サイド
「一緒に、リレー泳ごうよ!!」
そう言われた時、凛のことが頭によぎった。
そういえば、あいつも異常な程までにリレーに執着していたなと思う。そして渚もリレーのチームに入るために必死だった。
俺が黙っていたので、真琴が岩鳶には水泳部がないことを説明すると、いかにも落ち込んでいますと主張するように肩を落とし、項垂れた。
「えー、水泳部ないのぉー…?」
「…渚、諦めろ」
「でもでもっ、ハルちゃんは泳ぐの好きでしょ？」
そう言われて、素直に傾くことは出来なかった。
俺は、凛のようにタイムの為や仲間の為に泳いだりするなどの明確な目的は無いし、水に浸かっていられるならそれで満足なのだ。
そして、中学の時、凛を泣かせてしまった。
自分ではあまり気にしていないように振る舞っていても、凛は相当落ち込んでいた。
俺の泳ぎが誰かを泣かしたりするなんてことは、経験も初めてだったし、凛が水泳を辞めたらどうしようか、などという考えも浮かび、俺は水泳を辞めた。
「...ハルちゃん?どっか調子でも悪いの?」
「......いや、別に」
「まあ、水泳部創れば、毎日水に入れるんだけどね...ハルちゃんが嫌なら、やらないけど...」
「真琴、水泳部創ろう」
「えっ!?何でいきなり!?」
「やったぁ!じゃあ決まりだねっ!!」
ここから俺たちは部活を創り、プールの掃除をして、マネージャーも見つかった。
そして、新入部員の怜も加えて、全員で4人になった。
「と、いうわけで!!皆さんっ、地方大会進出おめでとうございます!!」
「皆お疲れ様。怜もよく頑張ってたよ」
「そうそうっ、浮くことすら困難だった怜ちゃんがだよ!!」
「煩いですよ渚くんっ!!真琴先輩ありがとうございます。」
「リレーは...メンバーもこのままでいいですから、今日はスタートの練習をしましょう!!」
「うん、そうだね。,1秒でもタイムを縮められるように頑張ろう」
「はいっ!!」
「はーい!!」
俺たちは練習に打ち込んだ。
今年の夏は、水泳に捧げたいと心から感じていた。
＊＊＊＊＊
時間軸が分かりにくいのはすいません。
あと全然遙渚ないですね。すいませ(
ブックマーク、評価ありがとうございました。
遙渚クラスタ増えて
続く (更新停止中)
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作者名：空白可能。 | 作成日時：2014年8月21日 14時
